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特集「すぎなみビト」阿佐谷七夕まつり はりぼて職人(1)

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東京都杉並区

阿佐谷パールセンター商店街

■はりぼて職人

浜野太一郎(はまの・たいちろう)
昭和21年生まれ。家業の洋品店と喫茶店を継いで阿佐谷七夕まつりに参加して以降、50年にわたりはりぼて作りを続けてきた。5年度の作品は区長賞を受賞。

Q:阿佐谷七夕まつりのはりぼてを作り始めたきっかけは何ですか?
A:生まれが上野で、幼少期に阿佐ケ谷へ引っ越してきました。父が開いた洋品店と喫茶店を20代後半で継ぎ、祭りに関わるようになりました。それまではりぼて作りは父が全て担当していて、私はやったことがなかった。でも、小さい頃からものづくりが好きで、父がはりぼてを作っているところをずっと見てきたこともあり、面白そうだなという気持ちが大きく、まずは自己流で作り始めました。

Q:浜野さんのはりぼて作りのこだわりポイントを教えてください。
A:阿佐谷七夕まつりのはりぼては、そのときの世相や流行を表している作品が多いのですが、私はあまり流行にとらわれず、自分が気に入ったものをモチーフに選びます。例えば外国の仮面であったり、物語であったり。それらをモチーフに、ちょっとおしゃれで変わった作品を作るのがこだわりと言えるかもしれません。モチーフを決めたらまずイラストに起こして、寸法を決めて立体に形作っていく。何年も作り続けていると、平面図さえあれば立体にしたときの感覚がつかめるようになってきます。いろいろな作品を作ってきましたが、20体以上の猫のはりぼてを作って構成した作品は、なかなかの大作でしたね。今年は招き猫をテーマに、改めて「阿佐谷パールセンター商店街へようこそ!」という気持ちを表現しようと制作中です。

Q:浜野さんは阿佐谷七夕まつりを次世代に繋ぐ活動もされていますね。
A:毎年大勢の人で賑わう一方で、商店街が時代とともに変わりつつあることを背景に、はりぼてなどを作って飾る店は年々少なくなっています。阿佐ケ谷で誕生し、せっかく続いてきた祭りなので、次世代に継いでいくこともやはり大切なこと。5年は杉並第七小学校で出張授業を担当し、阿佐谷七夕まつりの歴史やはりぼてがどのように作られているのかなどを子どもたちに教えました。話を聞いた子どもたちが「作ってみたい!」と興味を持ってくれたのは嬉しかったですね。自分たちで作ったはりぼてが、自分たちのまちに飾られる喜びを、子どもたちにぜひ味わってほしいです。

■はりぼて職人サポーター

太田泰司(おおた・やすし)
昭和43年生まれ。阿佐谷パールセンター商店街に店を構えるかまぼこ店の3代目で、阿佐谷パールセンター商店街組合理事長。阿佐谷七夕まつりの参加店や一般参加の誘致・制作サポートなどを担っている。

Q:いつから、どんな形で阿佐谷七夕まつりに関わるようになりましたか?
A:阿佐谷七夕まつりのはりぼては、80歳になる父が今でも現役で作っています。ですから、僕自身は店のはりぼては作りませんが、商店街の仲間として、阿佐谷七夕まつりの準備で忙しくなるこの時期に、裏方的な立場であちこちをサポートしています。初めて参加する人たちには、一緒にやりながら作り方のコツを教えています。
また、はりぼてを作ったことのない店の人たちに「一緒に作りましょう!」と呼びかける活動にも力を注いでいます。阿佐谷七夕まつりは商店主たちがお客さんを喜ばせる心意気で作り上げてきた祭りですから、小さなはりぼてでもいいのでまず作る。作ってみると思っていたより大変で、苦労してできると凸凹でも愛情が湧くんです。そのはりぼてを飾って喜んでもらえる七夕まつりのやりがいを共有していきたいと思います。

Q:阿佐谷七夕まつりへの参加を促す活動とは、例えばどのようなことですか?
A:例えば、一般向けにプチはりぼてキットの用意があります。約1mのはりぼてを作るための材料が揃っていて、初心者でも取り組みやすいのがこのキットの魅力。はりぼてはお客さんが歩く頭上に吊り上げるものなので、安全性が何より大切で、それを担保するには「自由に作って参加してください」と間口を広げることはできません。でもこのプチはりぼてキットなら、風や暑さにきちんと耐えられる作品が作れ、僕も制作をサポートできます。

Q:参加しやすいプチはりぼてキットを導入して変化はありましたか?
A:導入した年はキットを使った参加数は10体ほどでしたが、少しずつ増えて今では50体ほどに上ります。はりぼては作る人の個性が出るし、手作り感があるのがまた味わい深くていいところ。祭りの時期になると、区外へ出ていった地元の同級生たちが戻ってくるくらい、阿佐ケ谷のまちを象徴する、地域に愛された大切な行事です。参加する人が増え、来場した皆さんに「私の七夕まつり」と愛着を感じてもらえる祭りを目指してこれからも活動していきたいです。

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