文字サイズ
自治体の皆さまへ

【特集】認知症と共に生きる~「認知症です」と安心して言えるまちへ(1)

2/60

東京都杉並区

■認知症は自分事!
認知症の方が希望を持って暮らせる社会を目指すため、1月に「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が施行されました。今号では、認知症に関する正しい知識や認知症の方に対する正しい理解を深めてもらうため、新しい認知症の考え方を紹介します。

■認知症とは?
認知症とは、さまざまな原因により脳に変化が起こり、それまでできていたことができなくなり、生活に支障を来した状態をいいます。
また厚生労働省の研究班によると、すでに65歳以上の約3人に1人が認知症またはその予備軍である軽度認知障害であると言われており、令和22年には1200万人になることが見込まれています。認知症は高齢になるほど発症しやすくなりますが、若い世代でも発症することがあり、64歳以下で発症した場合を若年性認知症といいます。認知症は誰もがなり得るものです。自分事として考えましょう。

◇65歳以上の認知症・軽度認知障害の人数の推移

出典:厚生労働省研究班「認知症及(およ)び軽度認知障害の有病率調査並びに将来推計に関する研究」

■認知症の考え方を切り替えてみよう!
皆さんは、認知症についてどのように考えていますか? 認知症は急に全てのことができなくなるわけではありません。新しい認知症の考え方を持つことで、認知症の方やその家族が地域の方と支え合いながら、地域で安心して暮らすことができるようになります。

◇本人
今までの認知症のイメージ…
・認知症になったら何もできなくなる
・自分の思いを伝えることができない
↓ NEW!
新しい認知症の考え方…
・分かること・できることはたくさんある
・自分の思いを伝えることができる

◇家族
今までの認知症のイメージ…全てをやってあげなくてはならない
↓ NEW!
新しい認知症の考え方…
・本人がやりたいこと、できることは自分でやってもらう
・家族だけで抱えず、周囲のサポート・サービスを活用する

◇地域
今までの認知症のイメージ…認知症になったら地域で暮らすことができない
↓ NEW!
新しい認知症の考え方…地域の一員として活躍しながら暮らすことができる

◇皆さん
今までの認知症のイメージ…
・自分にはまだ関係ないと目をそらす
・認知症になったらおしまい
↓ NEW!
新しい認知症の考え方…
・自分事として向き合い、備える
・認知症になってからも、やりたいことができる

出典:認知症介護研究・東京研修センター「令和5年度認知症地域支援推進員研修テキスト」(一部改変)

■専門家からのメッセージ~古い常識の殻を破って、伸び伸びといい日々
認知症介護研究・研修東京センター 副センター長 永田久美子

今は認知症になってからも、自分なりの生活を楽しく続けて、職場や地域の中で生き生きと活躍する人が増えています。その鍵となるのが、新しい認知症の考え方です。認知症になってからも、一人一人が想像以上の底力を秘めています。新しい認知症の考え方を持つ人が地域に増えると、本人、そして家族の不安・負担が和らぎます。大人も、子どもも、認知症の考え方を見直して、みんなが暮らしやすいまちを一緒につくっていきましょう。

■「認知症あんしんガイドブック」を配布しています
もの忘れが気になる、認知症について知りたい、認知症の診断を受けたときなどの「これからどうなるのだろう…」という不安を和らげ、相談できる窓口・支援方法などを紹介しています。

配布場所:高齢者在宅支援課(区役所西棟2階)、地域包括支援センター(ケア24)ほか。区ホームページからもご覧になれます。

ぜひご活用ください!

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU