◆たくさんの人にパラスポーツの魅力を広げたい
◇今は競技にどのような形で関わっているのですか。
小方:現在は日本代表を引退し、地元チームの「東京プラネッツ女組(めぐみ)」に所属して、国内大会に出場しながら現役生活を続けています。また、東京都シッティングバレーボール協会の競技普及部長として、地域での体験会や小学校での体験授業を行なっています。参加者から「楽しかった」などと感想をいただけるとうれしいですね。
◇現在の職場である渋谷区学びとスポーツ課パラスポーツ推進係では、どのようなことに取り組んでいるのでしょうか。
小方:東京2020大会において区内で開催されたパラリンピック競技を中心に、パラスポーツ全体の普及活動に努めています。たとえば、障がいの有無にかかわらず、誰でも参加できる「シブパラWAN!(ワン)」という体験会を月に2回実施しています。その中で、今年はボッチャ、デフバドミントン※1、シッティングバレーボールの3つの競技を取り上げています。私自身、初めてプレーする競技もありましたが、「こんなに奥深い競技があったのか!」と驚かされたのはボッチャです。ボッチャは頭脳戦の要素が強く、必ずしも若さが有利になるとは限らないことが魅力です。10月には私が企画に携わっているシッティングバレーボールの体験会もあるので、ぜひ、参加してみてください!
※1 耳が完全に聞こえない、もしくは一定の基準以上に聞き取りづらいなどの聴覚障がいがある人たちによって行われるバドミントン。ルールは一般的なバドミントンと同じ。
◇パラスポーツの普及活動をされている中で、課題に感じていることを教えてください。
小方:障がいがある人たちのパラスポーツへの参加率の低さが課題だと思っています。参加率を上げるためには、まず競技を知っていただくことからだと思いますので、車いすラグビーとパラ卓球では渋谷区長杯大会を、パラバドミントンは渋谷オープン大会をそれぞれ開催し、多くの人に観戦してもらうための取り組みも企画しています。また、令和7(2025)年には東京都でデフリンピック※2が開催され、開閉会式とデフ卓球※3が東京体育館で行われます。どのような大会なのか、ほかのアスリートとデフアスリートの違いなどを知っていただくための新しいイベントも企画しているので、大会を盛り上げていきたいです。
※2 聴覚障がいがあるアスリートのためのオリンピック。ルールはオリンピックとほとんど同じだが、耳の聞こえないアスリートのためにさまざまな工夫が施されている。
※3 耳が完全に聞こえない、もしくは一定の基準以上に聞き取りづらいなどの聴覚障がいがある人たちによって行われる卓球。ルールは一般的な卓球と同じ。
◇最後に、区民の皆さんに向けてメッセージをお願いします。
小方:渋谷区は、東京都の中でもパラスポーツを普及するための推進活動に力を入れている地域の一つだと思います。いろいろなイベントを用意しているので、ぜひ、パラスポーツに触れてみてください。私自身も、実際にやってみて初めてシッティングバレーボールの魅力に気付きました。競技を知り、体験することで、そのスポーツの楽しさや面白さを発見できると思います。
≪「渋谷のラジオ」で放送中!≫
小方さんへのインタビューは8月20・27日に「渋谷の星」で放送します。
■パラスポーツサークル「シブパラWAN!」シッティングバレーボール体験会
「シブパラWAN!」は、障がいの有無にかかわらず、パラスポーツを楽しめるサークルです。誰でも参加できます。楽しくシッティングバレーボールを体験してみませんか。
日時:10月12日(土)17:00〜19:00
場所:スポーツセンター
申込締切:10月9日(水)
日時:10月26日(土)17:00〜19:00
場所:ひがし健康プラザ
申込締切:10月23日(水)
定員:各回20人(抽選)
申込:申込フォーム(本紙2次元コード参照)または郵送で詳しくは区ポータルを確認してください。
問合せ:学びとスポーツ課パラスポーツ推進係
【電話】03-3463-1849【FAX】03-3463-3822
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