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【特集】めぐろ歴史資料館の舞台裏~目黒の歴史が並ぶまで(1)

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東京都目黒区

目黒の地理や自然、人々の暮らしなどの歴史の移り変わりを展示するめぐろ歴史資料館。展示する資料は、歴史資料館のバックヤードで、学芸員・研究員の手により数々の手順と準備を経て初めて展示品となります。
今号では、資料や遺構・遺物がどのような道のりを経て展示品となるのか、普段は知ることのできない歴史資料館の舞台裏をのぞいてみました。

■めぐろ歴史資料館
目黒の歴史を分かりやすく展示し、教育や生涯学習、地域文化の発展を目的に、めぐろ学校サポートセンター1階に開設し、今年で15周年を迎えました。
日時:9:30~17:00
場所:中目黒3-6-10
休館日:月曜日(ただし祝日の場合は翌日休館)、12月29日~1月3日

めぐろ歴史資料館には、学芸員である館長と5人の研究員がいます。目黒の歴史に関する資料の収集・保管・調査研究のほか、目黒の歴史を知っていただけるよう、工夫を凝らした展示や講座などを行っています。

■胎内洞穴
山岳信仰が盛んだった江戸時代、誰もが富士登山を楽しめるよう、富士山を模して造られたのが富士塚です。富士登山では狭い洞窟などを通り抜けることで、新しく生まれ変わるという意味の「胎内くぐり」が行われており、富士塚にはその胎内を模した洞穴も造られました。同館で復元展示している胎内洞穴は、平成3年に、区内の新富士遺跡(中目黒2丁目)で発見されたものです。

武田館長(考古分野担当)「23区内にある富士塚は、消滅したものも含めると70基ほど。このうち、地下に造られた胎内洞穴が見つかったのは新富士遺跡だけなんです!」

(1)発掘・調査
発掘は手作業で丁寧に行われます。この遺跡発掘では、地下へと続く階段が発見され、胎内洞穴であることが判明。入り口階段から地下ホールまでの深さ4m、地下ホールから奥壁までの奥行き約6m、高さ約1.8m、最大幅約1mの横穴状で、奥壁には神仏などをまつる祠(ほこら)が造られていました。

(2)型取り
胎内洞穴は、それまで23区内で発見例のない貴重なもの。しかし、現地での保存が難しく、復元するために合成樹脂を使って型を取ります。そうすることで凹凸の具合を忠実に再現することができます。

武田館長「型取りは、遺構の大きさにもよりますが、大きなパーツが10以上になることもあります」

(3)組み立て
現地で取った型で再現した洞穴のパーツを組み合わせて、復元します。裏には支柱を付けて頑丈な作りにし、接合の際はズレなどができないよう、人の手で丁寧につなぎ合わせます。

(4)展示
発見時どおりに復元した洞穴のほか、解説パネルや画像などの準備、照明の調整などを経て、展示します。

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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