■自宅を快適な避難所に-在宅避難のススメ
大規模な災害が発生すると、電気や水道などのライフラインが止まり、都市機能は大きなダメージを受けます。人口が密集する地域では、全ての人が避難所に入れるとは限りません。そこで、都や区などの各自治体が呼びかけているのが在宅避難です。防災を日常に取り入れ、災害時も自宅で過ごせるよう、在宅避難の基本を学び、準備を進めましょう。
◇在宅避難だからできること
・プライバシーを守れる
・家を留守にする心配が解消される
・自分に合った暑さ・寒さ対策ができる
・幼い子どもや高齢者がいる場合など個別のニーズに対応しやすい
・ペットと一緒にいられる ほか
◇在宅避難の基本
[1]災害時の備えが十分にあること
3〜7日分の水と食料(米や缶詰、レトルト食品など)を備蓄しておきましょう。普段食べている物や甘い物を食べられるだけでもストレスを軽減できます。日常的に買っている物のローリングストックも有効です。
確認ポイント:
・食料・飲料水の備蓄…7日分を目標とし、最低3日分。炭水化物に偏りがちなので栄養バランスに注意
・電気・ガス・水道が止まった時への備え…ランタン・カセットコンロ・非常用トイレほか
・日用品の備蓄…日常的に使う物を少し多めに
[2]自宅の建物が安全であること
水や食べ物があっても、窓ガラスが割れたり、タンスが倒れたり、また火事が起きてしまったりすると、自宅で安全に過ごすことができません。発災後も生活を続けるためには対策が必要です。
確認ポイント:
・自宅の築年数の確認…建築基準法の耐震基準が昭和56年に改正。昭和56年5月31日以前に建てられた旧耐震建築物(木造住宅などは平成12年5月31日以前に建てられたものも含む)は、一般的に耐震性が不足しているため、大地震時に大きな被害が生じる可能性が高くなります
・家具の転倒防止対策
※耐震フェアは本紙4面をご覧ください
[3]住んでいる地域が安全であること
各種防災マップ(下記参照)を活用して、自分が住んでいる地域の危険度をチェックしておきましょう。自宅周辺の火災や建物倒壊の危険度が高い場合は、避難のルートやタイミングも検討しておくと安心です。
確認ポイント:
・土砂災害ハザードマップ…土砂災害の警戒区域や避難方向などを掲載
・水害ハザードマップ…浸水が予想される区域や程度などを掲載
・地域危険度マップ…総合危険度・建物倒壊危険度・火災危険度の3つのマップで構成
◇在宅避難の準備度チェック
今災害が起きたとしても、そのまま在宅避難が行えるかチェックしましょう。
備蓄編:
・水や食料を3~7日分備蓄している
・長期保存ができる食材(缶詰やレトルト食品)を備蓄している
・簡易トイレや携帯トイレを用意している
・生理用品やおむつ、常備薬、粉ミルクなど、家庭に合わせたものを備蓄している
家の中の安全編:
・地震で家具が転倒しないように対策をしている
・テーブルやカウンターの上に物を置きっぱなしにしないようにしている
・地震後の出火に備え、消火器を用意するなどの対策をしている
・生活用水として、風呂に水をくみ置きしている(飲料には使用しない)
情報編:
・区が発信する情報の入手手段を確認し、準備している
・地域危険度マップで自宅の危険度を確認している
・東京防災・東京くらし防災(都内全戸に配布)、防災行動マニュアル(本紙2面参照)を読んでいる
◇「避難所に行かない」ということではありません
建物へのダメージが深刻な場合やライフラインの確保が困難な場合は、無理をせず、避難所に避難してください。身の安全が第一です。
地震はいつ発生するか分からないため、防災を日常に取り込むことが重要です。また、在宅避難をしていても、物資が足りなくなった場合は、各地域の避難所へ取りに行くこともできます。区内の避難場所一覧は、区Webをご覧ください。
問合せ:防災課
【電話】5723-8700【FAX】5723-8725
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