地域の皆さん・事業者・区が「地域をより住みやすく、より良いまちにしよう」と考えて協力する『協働』の取り組みが区内に広がっています。
■井伊加減一座
「井伊加減一座」は、区が平成22年度に実施した社会参加セミナー「シニア劇団『悪徳商法を防ごう!』養成講座」を受講した有志メンバーが立ち上げたボランティア団体です。現在は6人で、寸劇を通した詐欺被害防止の啓発活動を行っています。寸劇では、振り込め詐欺や浄水器詐欺など、身近なところで発生している詐欺の手口を取り上げています。
主な活動の場は、高齢者総合相談センターのイベントや銭湯の開店前の時間を利用してレクリエーションを行う「ふれあい銭湯」などで、観客は高齢者が中心です。
なりすまし詐欺の場面では、「息子」ではなく「孫」から電話がかかってきた設定にするなど、観客の年代に合わせ、より臨場感が伝わるよう工夫しています。ユーモアを交えながらも他人ごととは思えない迫真の演技で、観客は劇の世界に引き込まれ、楽しみながら詐欺の手口を学んでいます。
メンバーの飯田久子さんは「皆さん、自分は大丈夫だと思いがちですが、詐欺師は言葉巧みに相手の不安をあおり、焦らせ、お金をだまし取ろうとします。寸劇の後、警察署の方に詐欺の現状や対策についてお話をしていただくのですが、毎日のように身近な地域で詐欺の電話がかかってきているそうです。実際に、メンバーの家にも振り込め詐欺の電話がかかってきたことがありますが、その手口は、まさに私たちの寸劇そのものでした。
最近は、YouTubeなどでも啓発動画を見ることはできますが、実際に目の前で、生の寸劇をやる方がよく伝わると思い、日々活動しています。皆さんの大切な財産を詐欺師から守るため、寸劇を楽しんでもらいながら、詐欺被害を未然に防ぐきっかけになればと思います」と話してくれました。
問合せ:井伊加減一座 飯田
【E-mail】iikagenitizasagi6@gmail.com
担当課:政策企画課協働推進担当
【電話】03-5654-8177
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