文字サイズ
自治体の皆さまへ

[人権課題特集 ハラスメント]大丈夫だよ ありがとう つながる優しさ 安心できる社会(1)

18/34

東京都葛飾区

■誰もが誰かの大切な人だから ハラスメントゼロをめざして―
ハラスメントという言葉をご存じですか。ハラスメントとは、相手の意に反した言動などにより相手や、周囲で見聞きしている方々に不快感を与える「嫌がらせ行為」です。今回は、さまざまな人権課題のうち、代表的な6種類の「ハラスメント」について紹介します。
人に優しい社会は、一人一人の思いやりから生まれます。何気ない優しさや気遣いは、誰かの心にきっと届きます。優しい心の種を育て、次代につなげていきましょう。
※人権啓発紙「こんにちは人権」は、広報かつしかと一体化したため廃止となりました。

◇セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)
相手の意に反する性的な言動により、不快感を与えたり、性的な言動を拒否した相手に対して、解雇や降格などの不利益な扱いをしたりする嫌がらせのことです。

事例:
・職場で指導するふりをして、必要以上に身体を寄せる
・性的な冗談やからかいを行う
・食事やデートに執拗に誘う

◇ジェンダー・ハラスメント(ジェンハラ)
性別に対する固定観念・役割分担意識に基づく嫌がらせのことです。

事例:
・「男だから力仕事をするべき」「女だからお茶くみをするべき」など、性別により役割分担を制限し、差別的な扱いをする
・男女で待遇に差をつける
※本紙7面に詳しい内容を掲載しています

◇パワー・ハラスメント(パワハラ)
職場での地位の上下関係など優越的な関係が背景にあり、業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により、労働者の就業環境が害される嫌がらせのことです。

事例:
・上司が、大勢の同僚が見ている前で、仕事上のミスをした部下を執拗に叱責する
・上司が部下に過大・過少な仕事を故意に与え、精神的苦痛を与える

◇カスタマー・ハラスメント(カスハラ)
顧客・取引先などが、企業や従業員に対して過度な要求や言いがかり、暴言などの迷惑行為を行ったりする嫌がらせのことです。

事例:
・電話や窓口などで何度も同じクレームを繰り返す
・土下座を要求したり、長時間にわたり威圧したりする
・従業員の人格を否定する

◇マタニティ・ハラスメント(マタハラ)
働く女性が妊娠や出産、育児を理由に解雇や雇い止めをされたり、妊娠や出産において、職場で不利益を受けたりすることで就業環境が害される嫌がらせのことです。

事例:
・育児休業の取得の相談をした部下に、上司が「次の昇進はない」と通告する
・妊娠中の同僚に、無理な仕事を押し付ける

◇SOGI・ハラスメント(ソジハラ/ソギハラ)
SOGIとは性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)の頭文字をとった言葉です。SOGIハラとは、性的指向や性自認を理由とした差別的言動などによる嫌がらせのことです。

事例:
・当事者の許可を得ずに、当事者の性的指向や性自認を第三者に知らせる
・当事者の性的指向や性自認に関する侮辱的な言動を行う

■差別のない社会をめざして
◇同和問題(部落差別)とは
日本社会の歴史的発展の過程で形づくられた身分制度や、歴史上、社会的に形成された人々の意識に起因する差別が、今でもさまざまな形で現れている重大な人権問題です。
封建時代において、武具・馬具や多くの生活用品に必要な皮革を作る仕事や、地域の警備を行うなど、当時の生活に欠かせない役目を専門に担っていた人々がいましたが、住む場所、仕事、結婚、交際など生活の全ての面で厳しい制限を受け、差別されていました。
そのような人々が住んでいたところが「同和地区(被差別部落)」といわれています。

◇現在も続く同和問題(部落差別)
残念ながら現在でも、同和地区の出身であるという理由だけで、いわれなき差別を受けている方々がいます。
同和問題に関する差別は、結婚など人生の大事な場面に表面化しやすく、令和3年度に実施した「葛飾区世論調査」では、同和問題を知っていると答えた方のうち1割弱が、子どもの結婚相手が「同和地区」出身者の場合の対応として「反対する」または「賛成するが、相手の家族とはあまり親戚付き合いをしない」と答えています。
また、区内では、平成13年以来同和問題に関する差別落書きが断続的に発生しています。差別落書きは当事者の心を深く傷つける行為であり、新たな差別行為へとつながりかねません。
差別落書きを発見した場合は、人権推進課(【電話】03-5654-8148)までご連絡ください。

◇自分に関わる問題として
近年は、SNSの利用などコミュニケーションの手段が多様化し、匿名性の高さ、情報発信の安易さから、プライバシー侵害や名誉毀損などの人権侵害が深刻化しています。同和問題においては、不当な差別的取り扱いを助長・誘発する目的で特定の地域を同和地区であると指摘する事案が発生するなど平穏な生活を脅かすような事件も起きており、依然として同和問題は解決していません。
私たち一人一人が自分に関わる問題として差別の現実を知り、どうすれば差別を無くすことができるのかを考え、行動することが大切です。

【担当課】人権推進課
【電話】03-5654-8148

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU