■冬のヒートショックに注意 予防策を身につけよう
こみ内科クリニック 古味良亮
ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく上下し、心臓や脳血管に影響を及ぼし、心筋梗塞や脳卒中などの疾患を引き起こす健康被害のことです。暖かい部屋と寒い浴室との温度差で引き起こされることが多く、2014年には日本国内で、入浴中に亡くなった人が約1万9000人と推定されています。特にヒートショックが多く発生する時期は11月~2月と言われています。
ヒートショックを予防するための重要なポイントは、血圧の急激な変動を防ぐことです。具体的な対策として、以下の点に注意が必要です。(1)浴室、部屋、脱衣所の温度差を少なくする(2)加熱したお風呂に入りすぎない(3)浴槽から急に立ち上がらない。これらの対策を実行することで、リスクを軽減できます。また65歳以上の方がヒートショックになりやすいとされています。高齢者の安全を確保するために、ご家族が入浴中にお風呂の外から声をかけ、時折様子を確認することや「ヒートショック予報」を、お風呂に入る前にチェックするなどの対策が高齢者のヒートショック予防として挙げられます。
ヒートショックは命にかかわる危険な事象ですが、適切な対策を講じることで予防でき、生命を守る可能性が高まります。今回の知識をもとに、ご家族と協力して対策を練り、健康な冬を過ごしましょう。
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