■現代部会調査速報(10)~大田原での気象観測の歴史~
氷点下16.4度!今年1月26日の最低気温は、まさに目・耳を疑う数値でした。それまでの最低気温は、昭和52年(1977)2月1日の氷点下11.9度でしたので、驚きの数値と言えます。この大田原の気象観測を行っているのが、市内宇田川の大田原グリーンパーク西側の一画に設置されている、アメダス(地域気象観測システム)の大田原観測所です。今回の現代部会調査速報では、大田原での気象観測の歴史を振り返ります。
明治24年(1891)、当時の郡役所に寒暖計・雨量計を設置し、1日1回、午前10時に簡易気象観測を行ったのが大田原での気象観測の始まりです。その後、昭和29年(1954)11月1日に、龍城公園北側に宇都宮測候所の大田原雨量通報所が設立され、翌年6月に職員による本格的な気象観測が始まりました。
昭和31年(1956)に宇都宮測候所大田原気象通報所と改称し、気象観測のみならず地元への気象情報の提供を行ってきました。昭和49年(1974)11月1日にアメダスが開始。昭和51年(1976)にはアメダス大田原観測所が福寿荘(現在の福寿草ほほえみセンター)敷地内に移転となり、翌年4月18日に大田原気象通報所は20年の歴史を閉じました。その後、平成13年(2001)に大田原グリーンパークが誕生すると、アメダス大田原観測所はこちらへ移転となり、現在に至っています。
(現代部会長 木下義文)
問合せ:文化振興課
【電話】0287-47-5031
<この記事についてアンケートにご協力ください。>