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那須与一伝承館通信 第85回

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栃木県大田原市

■『平家物語』と『源氏物語』
今年のNHK大河ドラマは徳川家康を主人公とした「どうする家康」でしたが、来年は平安時代中期に活躍した紫式部を主人公とした「光る君へ」が放送されます。
ところで、『平家物語』と『源氏物語』はどう違うの?と質問されることがあります。答えは、「全く関係の無い、別の作品」です。
『平家物語』は、平安時代末期の源平合戦を題材にした軍記物語です。平家が全盛期から滅亡を迎えるまでの世の移り変わりや儚(はかな)さ(無常観)をテーマとしています。「祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の鐘の声…」というフレーズや、那須与一の「扇の的」でもおなじみです。
一方の『源氏物語』は、平安時代中期の宮中を舞台とした物語で、主人公は光源氏という架空の人物です。宮中での光源氏の栄華や苦悩、恋愛模様や憎悪・嫉妬などが描かれており、後世の文学作品や歌人にも影響を与えました。作者の紫式部は、藤原道長の長女で一条天皇の后(きさき)(後一条天皇、後朱雀(ごすざく)天皇の母)となった彰子(しょうし)に仕えました。
このように、『平家物語』と『源氏物語』は成立時期もテーマも全く異なる作品です。「ヘイケボタル」と「ゲンジボタル」など、何かと平家と源氏は比較されます。しかし、『平家物語』と『源氏物語』は全く関係の無い作品ですので、ご注意ください。

問合せ:那須与一伝承館
【電話】0287-20-0220

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