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食品の安全安心における取り組みが世界中で広がっています。本市にも、安全安心な農産物づくりに関する厳しい基準の認証を取得し、農産物の生産に取り組んでいる生産者がいます。
この機会に、私たちの食卓に安全安心な農産物を届けてくれる生産者の取り組みについて理解を深めてみませんか。
■GAPって何?
GAPは、消費者、生産者、環境にとって、「Good(グッド)」な農業(Agricultural(アグリカルチュラル))の取り組み(Practices(プラクティスィーズ))であり、安全安心な農産物を作るため、適正な手順を守ったり、物の管理を行ったりするなど、持続可能な農業を確保する仕組みです。
■GAPとSDGs(エス・ディ・ジーズ)
GAPの取り組みは、持続可能な農業という観点からSDGsと親和性が高いため、GAPに取り組む生産者を応援することがSDGsへの貢献につながります。
■GAPのメリット
◇消費者にとって
・安全安心な農産物が手に入る。
・異物の混入が防がれている。
◇環境にとって
・環境保全に配慮した、持続可能な農業を行う。
・農薬や肥料を正しく使い、土壌汚染を防ぐ。
・さまざまな生物との共生を目指す。
◇生産者にとって
・危険な作業を把握して、けがを防ぐ。
・安全な服装や機械の使い方のルールを決める。
■GAPの認証制度 ID:1027598
GAPには、生産者の取り組みを認証する制度が複数あり、今回は、「JGAP(ジェイギャップ)」の認証を受けた市内の生産者を紹介します。
市内でGAPの認証を受けている生産者など、詳しくは、市HPをご覧ください。
■選んでみて
生産者を応援することにつながります
GAP認証を受けた農産物を選ぶことは、生産者の支援にもつながります。安全安心な農産物を消費者へ届けたいという生産者の思いが詰まった農産物を、ぜひ選んでみてください。
■探してみて
あなたの周りにもGAP認証農産物があるかもしれません
GAPマークは、安全と品質の証拠です。JGAPの認証を受けた農場で生産された農産物には、マークがついているものもあります。スーパーや道の駅、直売所などでマークを探してみてください。
■安全安心な農産物を作っています
GAP認証の市内生産者を紹介します
◇安全・安心でおいしいイチゴを届けます
Strawberry(ストロベリー) Farm(ファーム) Go(ゴー)
代表 篠原 豪(しのはら ごう) さん
イチゴの生産を始めて7年目になります。東京都内のスーパーマーケットへイチゴを出荷するに当たり、JGAPの取り組みを昨年から始めました。
主に、肥料・農薬の管理や、マニュアルの作成などを含むスタッフの労務管理、取り組んだ内容の記録の作成を行っています。特に、農薬の使用量を削減し、農薬に代わるものとして、天敵昆虫や米ぬかなど、有機物を使用した土壌還元消毒を行っています。イチゴは消費者の皆さんの口に直接入る物なので、JGAPへの取り組みをきっかけに、以前に増してこだわって取り組んでいます。また、当農園では外国人技能実習生が多数働いていて、分かりやすい作業手順などを作成
する過程でスタッフとのコミュニケーションが増え、職場での人間関係が円滑になりました。今後はイチゴ以外の品目も増やすなど、さらにGAPの取り組みを進めていきたいと考えています。
減農薬により栽培したイチゴは、安全安心であることはもちろんのこと、香りがよくコクもあり、とてもおいしいです。消費者の皆さんが笑顔でイチゴを食べる姿を想像しながら、今後も品質にこだわった生産に取り組んでいきます。
●出荷・販売情報
東京都内のスーパー、ろまんちっく村(新里町)
◇お客さんの笑顔に会えるのが楽しみです
ふせや梨園(英真(えいしん)※)
代表 布瀬谷 英紀(ふせや ひでのり) さん
布瀬谷 真琴(ふせや まこと) さん
私たちは市内でナシを生産しています。父の代から続くナシ農家ですが、より安全安心なナシを消費者の皆さんに届けたいという思いから、4年前からJGAPに取り組んでいます。
主な取り組み内容は、作業場の衛生管理、スタッフの労務管理、機械や危険物の適正管理やそれらの記録などです。特に農薬については、鍵付きの棚で厳重保管し、使用期限が過ぎたものは適正に処分するなど、管理を徹底しています。また、その年に初めて収穫するナシは、残留農薬がないことを外部機関の検査で確認してから出荷しています。JGAPに取り組んだことで、これまで行ってきた生産過程などを改めて振り返る機会となり、良い部分はそのままに、見直すべき部分を修正できたことで、これまで以上に自信を持ってナシを生産できています。
おいしいナシを生産するという思いはこれまでと変わりませんが、JGAPへの取り組みにより、そこに安全安心という付加価値を付けて消費者の皆さんの元へ届けることができるようになりました。今年も、私たちが愛情を込めて生産したナシを、多くの皆さんに食べていただきたいです。
※ 認証を取得した法人の名称
●販売情報
ふせや梨園内直売所(針ヶ谷町)
GAPは世界レベルの安全安心の基準になっており、2025年に開催される大阪万博の食料調達基準の一つにもなっています。ぜひ、市内の生産者が作るGAP認証農産物を食べてみてください。
問合せ:農林生産流通課
【電話】632-2466
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