■小山市民フォーラム運営委員に聞く「まちづくりの魅力」
「小山市民フォーラム」は、市民参加型のまちづくりを進めるため、市民の皆さまと市長が意見交換を行い、市民の意見を市政に反映させるもので、令和2年度から開催しています。
市民フォーラムには、市に関わる方なら誰でも参加できる、特定のテーマについて意見交換を行う〔テーマ版〕と、市内の特定の地域の方々と意見交換を行う〔地域版〕の2種類があります。
今回、テーマ版の市民フォーラムの運営に携わる8人の小山市民フォーラム運営委員のうち、伊藤さん、戎さん、壱谷さんの3人にお話を伺いました。
◇プロフィール
・伊藤 弘子(いとう ひろこ)さん
九州の出身。配偶者の仕事の関係で小山市に移住し小山市民歴は6年。
現在は県内の病院で事務のパートをしている。
「小山駅周辺エリアまちづくり」ワークショップに参加し、色々なことを色々な人と話しながら創っていける、まちづくりって面白いと思い、運営委員として参画。
・戎 奈央(えびす なお)さん
結城市出身。配偶者の仕事の関係で移住し小山市民歴は12年。
環境関連の商品販売で経理を担当。女性の視点で市政に提言をまとめる「おやまF1評定」への参加をきっかけにプロモーションチーム「SakuttoOYAMA(サクっとおやま)」のメンバーとしての小山の魅力発信活動を経て、運営委員として参画。
・壱谷 悠樹(いちたに ゆうき)さん
栃木市出身。結婚を機に小山市に移住し小山市民歴は7年。
都内のIT企業に勤めながら、栃木市在住・在学の高校生がまちづくりに取り組むサークル「とちぎ高校生蔵部」の顧問として高校生たちとまちづくりに関わる。
市民フォーラムには参加者として出席し、活発な意見が飛び交う中で、小山市の開かれたまちづくりに魅力を感じ、運営委員として参画。
これまで多くの方が参加してきた市民フォーラム。グループ内で意見を出し合うグループワーク形式で、運営委員として多くの意見に触れてきた3人。これまでのフォーラムで印象に残っていることを聞きました。
◇多くの意見が飛び交う市民フォーラム
伊藤「交通関係をテーマに話し合ったときに、同じグループ内で水戸線・両毛線の存続について意見が真向から分かれたことがありました。通勤・通学、また観光地に行くのに必要だという意見の一方で、水戸線・両毛線により道路が寸断されてしまって地域発展の格差につながるのでバスやLRTといった別の手段を検討した方が良いのではないかという意見が出ました。交通の利便性ってどの視点に立つかで考え方が全然変わってくるんだなと気づきました。」
壱谷「高校生が多く参加してくれた30歳以下のフォーラムが面白かったですね。若い人たちは「将来はこういうおやまで暮らしたい」という考えをしっかりもっていて、小山の可能性を感じました。」
戎「初期から運営委員として携わるなかで、最初は市長へ意見を述べたい伝えたい方が多かったのですが、回を重ねることにより、最近では参加している方から課題解決の発信があり、パートナーシップとして互いに協力しようとする姿勢を感じる場面が見え、参加者の意識が高まっていると感じます。」
運営委員の活動を通して、どうようにまちづくりに対する考え方が変わったか聞きました。
◇実はレベルの高いまち
伊藤「移住してきたばかりの頃は、自分たちのまちを良く思わない声ばかり聞こえてきて、小山市の人は自分たちのまちが好きではないんだなと思っていました。活動を通して、老いも若きもすごく多くの人が小山市を良くしていきたいと思っていることがわかりました。愛着を表に出していないだけなんだなと感じました。」
戎「交通の利便性が良く、商業施設も多く、自然豊かで、他市から移住して来た者としてはとても充実しているまちだと感じています。ポテンシャルの高いことが普通になってしまっているから、小山市のいいところと聞かれたときに意見が出てこない人が多いのかと思います。充実したまちがこの先も持続継続していくために、市民の方一人一人が意見を出し合うことが必要だと感じています。」
◇誰かではなく一人一人の発信が重要
壱谷「今までもこれからも充実したまちであり続けるには、常にまちに人が集まっていることが大切だと思います。魅力あるところに人は集まるので、小山の魅力を一人一人が発信し続けることが大切だと考えています。」
伊藤「今はSNSもあり、個人が簡単に発信できる時代。ぜひ多くの人に小山のことを発信してほしいですね。」
年代問わず多くの方が参加する市民フォーラムでは自分では考えつかない意見を聞くことができ、毎回勉強になることが多いという3人。今後どのような市民フォーラムにしていきたいか聞きました。
壱谷「フラっと遊びに来て気軽に話せる井戸端会議みたいなものもいいですよね。市役所をとび出して、ロブレでも御殿広場でも、出張するのもいいですよね。」
戎「意見をアウトプットしたい方は多くいらっしゃると思うので、イベント開催時にフォーラムブースを設けて遊びがてらに話す機会を作ることでスッキリ感が得られるといいですね。」
伊藤「申し込みが必要だとハードルが上がってしまうので、飛び入り参加もできるようにしたいですね。」
市民フォーラムの参加者と一緒に小山をよりよいまちにするためにどうしたら良いか考えている3人に小山の好きなところを聞きました。
伊藤「チェーン店が多いところ。ずっと住んでいる人からしたら当たり前って思うかもしれないけれど、これってすごいことなんですよ。アニメはチェーン店とコラボ企画があったりするから好きな人にとってはチェーン店が充実していることは本当にありがたい。」
壱谷「小さい子どもがいるので、キッズランドや総合公園のような体を使って遊べる場所が多いところがいいなと思います。美田地区の田園風景も好きです。小山は二毛作を行っているのでゴールデンウィーク過ぎくらいになると黄金色の麦が一面にサーっと広がっているんですよ。」
戎「子育てを通して、誰でもタイミングが整えば活躍できるチャンスが広がるまちだと感じました。」
伊藤「市民フォーラム参加者の中でも小山で生まれ育って、東京で勉強して、地元に活かしたいからと帰ってきたという方がたくさんいますよね。」
市民フォーラムについて熱く語っていただいた3人。お話を聞いていると小山市の秘めた可能性に、こちらもわくわくする気持ちになります。市民フォーラムに参加したい、私も話してみたい、という方はぜひ次回の開催に参加してみてください。
“まちづくり”がより身近な存在になるのではないでしょうか。
◇小山市民フォーラム運営委員
小山市民フォーラム運営委員は、今回お話を伺った3人のほか、以下の5人にご協力いただいています。
※詳しくは本紙をご覧ください
当日の取材の様子は行政テレビで公開しています。
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