◆スズメバチはどんなハチ
日本には3属17種のスズメバチが生息しています。スズメバチは巣を作って集団生活するハチです。木の枝、軒下のほか、縁の下や地中などに巣を作るものもいます。
まず、越冬を終えた女王バチが、4月から6月にかけて巣作り・産卵を行います。そして、夏から秋にかけて働きバチが羽化し、巣作りや幼虫の餌を捕るために、活発に活動します。人間を襲うのは、この働きバチです。
秋になると、新女王バチの幼虫が誕生します。働きバチはこれを育て、守るために働きます。この役目を終えると、働きバチは死んでいき、冬を迎えるころ、巣の中は空になります。新女王バチは羽化した後、春の巣作りに備えるために巣を離れ、朽ち木や土の中で越冬します。巣は翌年に再利用されることはありません。
◆なぜ刺すの
ハチの仲間のうち、人間を攻撃するのは、巣を作って集団生活をするスズメバチやアシナガバチ、ミツバチの仲間だけです。
集団生活をするハチは、自分たちの巣を外敵から守るために攻撃します。中でも、スズメバチは警戒心が強く、攻撃性も高いので注意が必要です。
スズメバチはお尻(腹部)の先にある針で外敵を刺し、強い毒液をその体内に注入します。人間が刺されると、この毒により急性アレルギー反応が起こり、死亡することもあります。
◆巣を作らせないために
スズメバチの種類によっては、家の敷地内に巣を作る可能性があります。7月から9月にかけて、働きバチが大量に羽化しはじめ、このころから刺される被害が増えていきます。このため、家の敷地内に巣を作らせないように、女王バチが巣を作り始める4月から6月に対策を行いましょう。
スズメバチが巣を作りやすい場所は、天井裏や軒下、床下、戸袋の中など、雨や風がしのげる場所です。家の敷地内を点検し、効果的といわれている次の3つの方法を試してみましょう。
(1)…忌避効果のある殺虫剤を定期的(2週間に1回程度)に吹きかける。
(2)…スズメバチが嫌がる匂いの木酢液をペットボトルに入れてつるしておく。
(3)…スズメバチ(特に女王バチ)の捕獲器を設置する。
◆巣を見つけたら
スズメバチの巣は、保温や外敵の侵入を防ぐため、外被で覆われています。巣の出入り口は外被に空いた穴1つで、ここがほかのハチの巣とは異なります。
スズメバチの巣が大きくなってしまったら、自分で駆除するのは非常に危険です。スズメバチに刺されないために最も効果的なことは、とにかく巣に近づかないことです。ハチの巣を見つけたら、無理に駆除しようとせず、下表にある専門の業者に依頼しましょう。
▽市内のハチの巣駆除業者
※自宅の敷地内など、私有地内の巣の駆除を依頼した場合、費用がかかります。
◆刺されないために
スズメバチに刺されないために、普段から次の点に注意しましょう。
・黒いものを攻撃する習性があるため、白っぽい服装を心掛ける
・整髪料・香水など、匂いの強いものは避ける。
・スズメバチに遭遇したら、後ろにゆっくり下がりながら逃げる。
・手やタオルで払わずに、体勢を低くしてやり過ごす。
◆刺されてしまったら
スズメバチに刺されたら、次の応急処置をして、すぐに医療機関を受診しましょう。
・市販の吸い出し器や手でつまみ、ハチの毒を絞り出す(口で吸い出すのは危険ですのでやめましょう)。
・患部を水で洗う(毒素を洗い出し、患部を冷やします)。
問合せ:生活安全課 くらし安心係
【電話】0288-21-5112
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