文字サイズ
自治体の皆さまへ

認知症になっても住み続けられる地域を目指して

1/40

栃木県日光市

警視庁の統計データによると、令和4年に認知症やその疑いがある行方不明者として届けられた人は、全国で延べ1万8、709人と過去最多を記録しました。この10年で2倍に増えています。
85歳以上の4人に1人が、何らかの認知症の症状があるといわれている現在、認知症の方やその家族が安心して暮らすためには、地域でのさりげない見守りが重要な役割を持ちます。
今年度から、市内で新たな見守りの仕組み「チームオレンジ」が始まりました。
今回は、「チームオレンジ」の活動や、見守り活動をしている方の声などを紹介します。

◆高齢者を地域で見守る「チームオレンジ」が誕生
「チームオレンジ」とは、地域の認知症サポーターの方などがチームを組み、地域の高齢者、認知症の人やその家族などの、ちょっとした困りごとをサポートする仕組みのことをいいます。

◆市内初!稲荷町2丁目でチームオレンジが発足
稲荷町2丁目は、平成25年に15人の会員で「ふれあい協力員会」を発足し、ひとり暮らしの高齢者や日中1人で生活する高齢者宅を中心に、声かけ・見守り活動を続けてきました。
今年度、ふれあい協力員の皆さんは、市の認知症サポーター養成講座を受講し、「たとえ認知症になっても、自分たちの地域がどうなれば暮らしやすいか」などについて議論しました。
そして、認知症の方への理解や対応方法を深めた上で、今までの見守り活動をさらに手厚くし、この度、市内第1号のチームオレンジが誕生しました。

◆「お互いさまの精神」地域のつながりづくりを大事
稲荷町2丁目チームオレンジ代表の川井洋子(かわいようこ)さんに話を聞きました。

この活動は、会員や地域の方に支えられてこれまで続けることができました。今では、私たちの訪問を心待ちにしてくれる方もいて、私たちも、皆さんの変わりない様子を確認できると安心します。
日光地域は、空き家が増え、若い人も減って、少し寂しい地域になりつつありますが、地域のつながりは途切れないようにしたいと思っています。
今は、4人に1人または3人に1人が認知症になる時代ともいわれています。誰が認知症になっても不思議ではないので、「お互いさま」の精神で、これからも活動を続けていきたいです。

◆あなたの地域でもチームオレンジを立ち上げてみませんか?
チームオレンジになるには、市が行う認知症サポーター養成講座を受講し、認知症に対する正しい理解を持つ必要があります。次に挙げた取り組みはほんの一例です。活動内容に制限はありません。

(1)認知症カフェなど、認知症の方や地域の方が気軽に集まることができる場の運営
(2)地域での見守り活動
(3)地域の方や認知症の方が一緒になって活動できる農業活動

※皆さんの地域でも、チームオレンジを立ち上げてみたい方や団体がありましたら、地域包括支援センターへ気軽に相談してください。

◆最近、物忘れが気になる方へ
「日光市認知症ケアサイト」を試してみてください。認知症ケアサイトは、パソコンやスマートフォンを利用して、自分で簡単に認知機能の確認ができます。
「もしかしたら?」と思ったら、活用してみてください。認知症は早期発見・早期治療が有効な病気です。

※本紙3面に「日光市認知症ケアサイト」のQRコードを掲載しています。

■9月はアルツハイマー月間
アルツハイマー月間記念イベント開催!

◇「ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえりお母さん~」上映会
令和5年度に好評を博したドキュメンタリー映画の続編です。
85歳の認知症の母と老老介護をする93歳の父の暮らしを、一人娘である信友直子(のぶともなおこ)監督が丹念に記録したドキュメンタリー映画です。
入場無料ですので、認知症を見つめ直すきっかけに、ぜひ鑑賞してください。

日時:9月25日(水)午後1時30分~3時30分(正午開場)
会場:道の駅日光 日光街道ニコニコ本陣
定員:150名(先着順)

▽記事についてくわしくは…
高齢福祉課 地域包括支援センター
【電話】0288-21-2137

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU