■体だけじゃなく頭も心も
コオーディネーショントレーニングとは、体や脳への刺激を通じて運動能力だけでなく、知性や感性も伸ばすトレーニングです。
本市では、令和5年度から公立保育所の3~5歳児クラスの児童を対象に導入し、今年度は市内の全公立保育所(9カ所)で行っています。
■なぜ足利市で?
本市の健康課題として、肥満傾向児童の増加があります。令和4年度の調査によると、本市の肥満傾向にある児童の割合は男子18.7%、女子12.8%と全国平均よりも高い状況です。
(全国平均:男子15.1%、女子9.7%)
そのため、幼少期からの楽しく体を動かす経験を通じて運動の習慣化や次世代の生活習慣病リスクを減らすことを目的に、同トレーニングに取り組む事業を実施しています。
■足利短期大学と連携しています!
本市では足利短期大学と包括連携協定を結んでおり、その一環として本事業に取り組んでいます。
講師:足利短期大学こども学科 准教授 小野覚久(おのかくひさ)さん
福島県公立中学校の保健体育科教諭、白河市教育委員会指導主事を経て、現職。徳島大学名誉教授荒木秀夫さん(※)から教えを受ける。
※運動生理学を専門とし、脳科学を基盤とした運動と行動の制御を研究。コオーディネーショントレーニングについても、荒木さんが提唱。
▼足を素早く動かす
池の上の葉に見立てた輪の中を素早く歩く
▼ボールの受け渡し
2人組で向き合いボールを同時に受け渡す
相手が取りやすいように渡せるかなどコミュニケーション能力を高める
◎今は小さな子どもたちも、ゆくゆくは未来の足利市を担う世代となります。元気な足利市を目指し、健康な次世代を育成していきます。
◇保育士からのコメント
・「好きなトレーニングを通し、普段は見られなかった協調性や、リーダー性を見ることができました。」
・「友達と協力したり、体を動かすことを喜び、進んで参加するようになりました。」
・「挑戦しようとする子が増えたように感じました。
「わからないからやりたくない」「失敗しちゃうからやらない」という子が減り、成長がうれしいです。」
・月1回の実施でしたが、毎回楽しみにしていたので、全員が前向きに参加できていました。「考える」「工夫」「協力」が自然にできるようになってきているのを実感しました。
■こんなトレーニングをしています
体幹を動かすことで体の平衡感覚に刺激を与え、体の軸を安定させる運動やバランス感覚を養う運動など、各年齢区分に合わせたプログラムを実施しています。
単純な動きの繰り返しですが、その動きができたかどうかではなく、自分から主体的に動けているかを重視しています。
▽くねくね体操
(くの字・Sの字体操、ラディアン)リズムに合わせて体を揺らしたり手足を動かし、体幹を鍛え平衡能力を養う
▽縄の上歩き
縄の上を落ちないように歩くことでバランス感覚を養う
▽ジャンプとくぐり抜け
炎や電流に見立てたカラーコーンをジャンプしたり、バーをくぐる
▽スラローム走
木に見立てたカラーコーンをよけながら走る
■保育士さんに聞きました
「トレーニング導入後、子どもたちに、どんな変化がありましたか?」
▽5年度公立保育所6カ所の保育士35人へのアンケート
問合せ:健康増進課
【電話】20-2372
<この記事についてアンケートにご協力ください。>