教育DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術やAI、データを用いて学校教育をより良いものへ変化させ、児童生徒の学力向上と、保護者や教職員の利便性向上などを図るものです。
本市では、令和2年度に『GIGAスクール構想(※)』の実現のため、小・中学生の児童生徒1人につき1台のタブレット端末と各小中学校に高速大容量の通信ネットワークを整備し、積極的な活用を進めてきました。現在は、このタブレット端末を活用した教育DXを推進しています。
令和5年度は、AIドリルや健康観察アプリを導入し、運用を開始しました。さらに、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、足利大学、Aero Edge株式会社と産学官連携協定を締結し、デジタル専門人材の助言、指導を受けながらより効果的な教育DXの推進を図っています。
※『GIGAスクール構想』…文部科学省が示す、多様な子どもたちを誰一人取り残すことなく、子どもたち一人一人に公正に個別最適化され、資質・能力を一層確実に育成できるICT教育環境を目指すこと
【AIドリル】
■『児童生徒一人一人に合った個別最適な学び』の実現に向けて
学習への意欲を高め、学習の習慣化を図ることができるよう、児童生徒一人一人に合った問題が出題される、AIドリル教材『すららドリル』を導入しました。
このドリルは、タブレット端末1つでどこでも学習ができます。理解度に応じた問題が出題されるほか、問題が解けない原因をAIが自動判定し、学年をさかのぼって問題が出題されるなど、苦手分野の把握や復習を効率的に行うことができます。
■AIドリルでできること
▽レクチャー機能
アニメーションやキャラクターによる対話型の解説機能
▽ドリル機能
理解度に応じた、問題出題・解答診断・復習問題作成機能
▽テスト機能
任意のテストの作成・採点・復習箇所の学習指示機能
上記の機能により、一人一人の学力に応じて、理解→定着→活用のサイクルを繰り返し行い、学習内容の理解と定着が期待できます。
【健康観察アプリ】
保護者と学校の双方向の連絡手段として、健康観察アプリ『LEBER(リーバー)』を導入しました。
●欠席連絡
●体調報告
●メッセージ配信
このアプリでは、学校への欠席などの連絡や体調報告を行うことができます。また、学校からのメッセージやプリントもアプリで配信することができるため、教職員の業務改善や保護者の負担を軽減することが期待できます。
◆アンケートを実施しました
児童生徒、保護者、教職員に対して、AIドリルを使ってみた感想や意見についてアンケートを実施しました。およそ8割の方が「役に立つ」「勉強が前よりもできるようになった」と回答しました。
▽AIドリルが家庭学習の役に立つと思うか(保護者向け)
▽AIドリルに取り組むことで、勉強が「前よりもできるようになった」と思うか(小学3・4年生向け)
▽AIドリルが学力向上の役に立つと思うか(教職員向け)
◆今後の取り組み
AIドリルや健康観察アプリの導入1年目を終えて見えてきた課題に対し、産学官で連携し、開発業者への改善要望や運用方法の見直しを行います。また、保護者や学校へのサポート体制を強化し、利用率や満足度の向上を図りながら、『児童生徒一人一人に合った個別最適な学び』『利用者中心の教育環境』を実現するため、さらなる教育DXの推進を図っていきます。
■いよいよ夏休み!海だ!山だ!タブレットだ!
間もなく夏休みが始まります。タブレット端末を使って1学期の復習や2学期の予習にAIドリルを活用してみましょう。
○タブレット端末は理科研究や読書などにも活用できます!
小・中学生の皆さんの自由な発想で、この夏休みにタブレット端末を使って、たくさんのことに挑戦してみましょう。
問合せ:教育研究所
【電話】20-2176
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