市では、「自分たちのまちのことは自分たちで決め、行う」という市民自治の理念を、まちづくりにおいて最も重要と位置づけています。
その実現のためには「協働・共創のまちづくり」が欠かせません。鹿沼市での取り組みについて、紹介します。
■協働・共創ってどんなこと?
協働とは、「市民の皆さんや自治会、NPOなど」と「市」が、地域社会の課題の解決に向かい、互いに連携・協力を行うことです。
共創とは、「市民の皆さん」や「自治会」、「NPO」、「企業」などが自由に連携して、解決したい課題を共通認識し、互いにできることを持ち寄って、まちづくりを進めていくことです。
■協働・共創がなぜ必要?
現在、地域が抱える課題は、複雑化・多様化しています。それらの課題に、市(行政)だけでは対応することが難しくなっています。
多様化する課題に対応するためには、さまざまな立場の人が、役割を分担しながら連携して取り組んでいくことが必要です。
■「協働のまちづくり」に実際に取り組んでいる事例を紹介します
●自治会などが進めるまちづくり
自治会などの地縁型の団体は、自分たちの地域で、福祉や環境などさまざまな分野の取り組みを行っています。
それらの活動のうち、次の世代に向けた担い手が確保されたり、活動を行うための資金面が強化されたりするなど、持続可能なまちづくりにつながる活動を、市では「地域のチカラ協働事業」で支援しています。令和5年度に、支援した取り組みを紹介します。
▽加蘇地区
・防災マップを活用した地域防災力の強化
▽西大芦地区
・独居老人等に見守りを兼ねて弁当を配達
・地域の交流促進のための農産物市
▽粟野地区
・防災マップ作成や防災フェスタ開催などの防災事業
▽南押原地区
・住み慣れた地域で安心して暮らせる地域拠点「南押原友遊館」の整備
▽東大芦地区
・地域交流を生かした健康のまちづくり
・災害に強い地域づくり
▽清洲地区
・資源ごみ回収などの環境系事業
・防災マップ作製などの防災系事業
・防犯パトロールなどの防犯系事業
▽粟野4地区合同
・絵画や彫刻などの展覧会「AWANO 夢咲く ART FESTIVALプロジェクト」
●令和6年度に支援している取り組み
令和5年度に引き続き、西大芦地区、東大芦地区、南押原地区、粟野地区、清洲地区、粟野4地区合同が取り組んでいて、市でも引き続き支援していきます。
●NPOなどが進めるまちづくり
NPOなどのテーマ型の活動を行う市民活動団体では、福祉や環境などの分野の中から特定のテーマを選び、市全域で取り組みを行っています。
それらの活動のうち、新たに始める公益的な活動を、市では「市民協働モデル事業」で支援しています。令和5年度に支援した取り組みを紹介します。
団体名:磯GO!みらいの会
事業名:イソマチマルシェ
地元で生産された農産物の販売やキッチンカーによる飲食の提供などを行い、地域の魅力を創出しました。
●令和6年度に支援している取り組み
令和5年度に引き続き、磯GO!みらいの会が取り組んでいて、市でも支援しています。
■そして共創のまちづくりへ
▽地縁型とテーマ型がつながることで加速する「協働・共創のまちづくり」
より良い地域社会づくりの中心的な担い手は自治会などの地縁型の団体です。
しかし、少子高齢化や雇用環境の変化などに伴う人材不足、また、社会課題が複雑化・多様化することで対策に専門性が求められるなど、地縁型の団体を取り巻く環境は厳しさを増しています。
一方、「自分たちの持つ専門知識や余暇の時間などを社会課題の解決のため役立てたい」という思いで活動しているテーマ型の市民活動団体もあります。
現在はそれぞれ別々に活動している地縁型の団体とテーマ型の団体が連携して、より良い地域社会づくりを継続的に進めていくことが大切です。
▽互いの理解を深めるため「協働・共創のまちづくり交流大会」開催
地縁型の団体とテーマ型の団体が連携しやすい環境を整えようと、今年2月、市民情報センターに両団体が集まり、お互いを知ることを目的に「協働・共創のまちづくり交流会」が開催されました。
当日は26団体が参加し、より良い地域社会づくりに向け、どのような社会課題があり、解決の手段が考えられるか真剣な話し合いが行われました。
また、まちづくりの専門家である宇都宮共和大学陣内教授の講演では「今こそ、自治会やNPO、民間企業など多様な主体が、それぞれの得意技を持ち寄って、共に社会課題の解決に取り組むことが重要」との話がありました。
「自分の持つ専門知識や余暇の時間などを役立てたい」と思ったら、かぬま市民活動広場ふらっとにぜひご相談ください!
問合せ:協働のまちづくり課市民協働係
【電話】63-2241
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