~HPVワクチンと子宮けいがん検診~
◆まず知ろう!子宮けいがんの現状
日本では毎年、約1.1万人の女性がかかる病気です。さらに毎年約2,900人の女性が亡くなっています。
20歳代から多く発病し、30歳代までにがんの治療で子宮を失う人も、年間約1,000人います。
出典:栃木県のがん2019 年齢階級別罹患率(人口10万対,85歳以上まるめ)B.上皮内がんを含む
◆予防方法1 HPVワクチンを接種する
子宮けいがんの原因となるヒトパピローマウイルスの感染を防ぐワクチン(HPVワクチン)は、定期予防接種として公費で受けることができます(対象者には個別にお知らせしています)。
▽HPVワクチンにはこんな効果があります
HPVワクチンは、子宮けいがんになりやすいHPV型の感染を防ぐことができますが、中でも9価ワクチン(シルガード9)は、子宮けいがんの原因の80~90%を防ぎます。
◆予防方法2 子宮けいがん検診を受診する
子宮けいがんは初期の自覚症状が出にくいため、早期発見をするためには、20歳になったら子宮けいがん検診を定期的に受けることが重要です。
検診では、子宮口から頸部の細胞を採って、前がん病変や子宮けいがんがないかを検査します。21歳になる年度には、無料で子宮けいがん検診を受診することができます。また、20歳以上の偶数年齢女性は、子宮けいがん検診を受けることができるので、ぜひ受診しましょう(自己負担あり)。
◆大野医院 大野貴史先生にお話をききました。
▽ワクチン接種とがん検診で子宮けいがんを減らそう
日本の接種率は、2019年時点で1.9%と諸外国にくらべ非常に低い状態です。接種率80%のスウェーデンでは、ワクチンを接種した人の子宮けいがんの発生率が、接種していない人に比べ50~90%減少したという調査結果がでています。
一人でも多くワクチンを接種することで、子宮けいがんになる人を減らすことができます。中にはワクチンが効きにくいHPVの型もあるので、ワクチンの接種後も、定期的にがん検診を受けてください。
子宮けいがんワクチンは、筋肉内接種のため、強い痛みを感じる方もまれにいます。接種後に不安を感じる場合や気になる症状があるときは、接種した病院や周りの人たちに相談してください。
問合せ:健康課健康増進係
【電話】63-8311
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