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世界に羽ばたく南風原の若者~青年海外協力隊としての挑戦と成長~ 前編

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沖縄県南風原町

■南風原町出身青年海外協力隊
城間春香さんインタビュー

2023年7月から青年海外協力隊員として活動を開始し2年目を迎えた南風原町出身の城間春香さん。新たな環境に飛び込み、多くの挑戦に向き合いながら、現地でどのように活動しているのでしょうか。今回のインタビューでは、1年目の活動を中心に前編・後編に分けて城間さんの挑戦を紹介します。前編では青年海外協力隊へ参加したきっかけや南風原町で育った経験がどのように現在の活動に結びついているのかなどお話を伺いました。

◯Q 青年海外協力隊を選んだきっかけ
私の得意なスポーツの知識や経験を活かし、海外でボランティア活動ができる機会があるということに強く惹かれ、青年海外協力隊に応募しました。思い返すと、小学生の頃からテレビの中の日本とは全く違う海外の文化や景色、人々の生活に興味がありました。特に大きなきっかけとなった出来事は、大学2年生の時の講義でサッカー隊員として海外で活動を行っている先輩がいると知ったことでした。その時に私も卓球を通して海外で活動をしたいという思いが強くなりました。

◯Q 現在の活動について
「選手自身で目標を立て行動する力を身につける」ことを大きな目標とし、6歳から16歳を対象に卓球の指導を行っています。活動1年目では、毎日の練習の中で選手にどのような目標を持つか、またその目標を達成するためには何が必要かを問いかけるようにし、選手たちの意識を高めることができたと考えています。
卓球の指導を始めるにあたり配属先と話し合った大会成績の目標は「個人戦で全国上位8位に入賞する」ことでした。2023年度は8位に入賞した選手はいませんでしたが、2024年度は3名の選手がその目標を達成しました。また団体戦(一般の部)では3年ぶりに全国優勝を果たすことができました。
現在、2年目の活動においては、選手たちが自ら目標を決定し、その達成に向けて自主的に行動できるようサポートすることを目指しています。そのため、練習方法を工夫し、選手の考えを深めるための問いかけや、モチベーションを高めるための方法を模索しています。
今後も同僚のコーチと相談をしながら、練習方法や指導方法について一緒に考え行動する機会を増やしていきたいです。

◯Q 派遣国チュニジアでの生活
チュニジアはイスラム教徒が多い国です。同じイスラム教徒でも髪の毛や肌を覆う人もいれば、そうでない人もおり、人によって考え方の違いがあることを考えさせられます。礼拝所であるモスクからは1日に5回お祈りを呼びかける放送が流れており、時間になるとモスクに人々が集まったり、お家でお祈りをすることも印象的でした。
街中のお肉屋さんでは、動物の首やお肉が吊るされていたり、動物たちが生きたまま売られている光景をよく見かけます。日本では見慣れない光景だったので最初は衝撃的でしたが、動物の命を頂いて生きているのだということを考えさせられました。

◯Q 南風原町で培ったもの
沖縄の家族や友達、帰る場所の存在は私にとってとても大切です。私は中学を卒業後、9年間県外に住み、現在は海外で暮らしていますが、どこにいても「沖縄が好き!」という気持ちは変わらないです。遠く離れて暮らしていても、このことがいつも私を支えてくれています。
南風原中学校に通っていた頃、担任の先生がよく私たちに伝えてくれていた言葉があります。それは「できるかできないかではなく、やるかやらないか」という言葉です。新しいことに挑戦したい時、何かアイディアが浮かんだ時に「できるかな、、、」と私は弱気になる時があります。そんな時に必ず思い出す言葉です。中学生の頃から現在までずっと、先生から頂いた言葉が「まずはやってみよう!」と前向きにさせてくれます。
私に卓球を教えてくれたのは父で、卓球をはじめたての頃は家で練習をしていました。小学3年生から中学3年生まで南風原町にある金武卓球道場に通っていました。そこで恩師や今でも繋がりがある仲間たちと出会いました。卓球を通してあいさつや礼儀、周りの人や環境への感謝の気持ち、目標を達成した時の喜びや、負ける悔しさ、仲間と挑戦することの楽しさや難しさなど、たくさんのことを学び、経験してきました。現在、チュニジアで卓球をゼロから始める子や小学生のコーチをするようになって、私はどのようにして卓球を始めたのか、どのような練習をしていたか、どのような指導を受けていたかなどをよく考えるようになりました。
書道の経験も現在に活かされています。私はきれいな字を書く友達に憧れて、小学1年生から中学3年生まで書道教室に通っていました。今でも書道や文字を書くことが好きです。書道教室では字を丁寧に書くこと以外に道具を丁寧に大切に使うことも学びました。また、周りに人がいても自分だけの空間を作り、集中することができるようになりました。今年の3月、沖縄から持参した筆と墨でチュニジアの子どもたちや配属先の方々に書道体験をしてもらいました。
南風原町で始めたことが、好きなこと、得意なことに変わり、現在の活動につながっています。幼い頃から私のやりたいことを応援してくれている両親や、大切な人々との出会いに感謝しています。
〜後編は12月号で掲載予定です。お楽しみに〜

問合せ:総務課
【電話】889-4415

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