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自治体の皆さまへ

ゆるやかな つながり 作りませんか?(2)

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沖縄県那覇市

■[インタビュー]各校区で活動する3人に話を聞きました。

◆上間小学校区 まちづくり協議会 倉本 沙和さん
○きっかけは学校の授業
学校の授業で、地域内に子ども食堂があることを教えてもらい、高校生ボランティアとしてご飯を作ったり、小学生に勉強を教えたりするようになってからでした。そこを運営する民生委員の伊佐さんとの出会いが上間小学校区まちづくり協議会立ち上げへの参加につながりました。

○若者が来やすい雰囲気に
地域には若者が参加してくれないという声がありますが、若者が参加しやすい雰囲気づくりをしていただけると嬉しいです。若者の声に耳を傾けて、ディスカッションが楽しめる雰囲気があるといいですね。若者には、立場が違うかもという遠慮があるかもしれませんが、大人から声をかけ、発言を促していただけると更にいいですね。

○多くの気づきと学びで充実
協議会立ち上げに参加したことで地域について深く知ることができ、より活性化できたらなと思いました。また、大人と一緒に混ざることで、学生だけでは気付かなかった視点も学び、さらには、大人たちの前でのスピーチも経験し、学校では得られない成功体験を通して、自身の成長に気づくことができました。

○同世代の人たちへ
誰かに支えられて成長している私たちは、親にありがとうと伝えたり、次の世代の人たちに何ができるかを教えられたらいいなと思います。学校の先輩たちが私たちに教えてくれたように、身近な子どもたちに寄り添っていくことが大切だと思います。次の世代の人たちにも頑張ればできるかも!と思ってもらえるように、私たちから発信していけたらいいなと思います。

▽子どもに優しく治安のいいまち
上間小学校区は、福祉施設が充実し、子どもの居場所が多いのも特徴です。育った上間にいつかは戻ってきたいと思っています。

◆天妃小学校区 まちづくり協議会 山内 京子さん
○きっかけは自治会
久米に住み始めた時に自治会が発足し関わり始めたのがきっかけです。子育てが忙しく、一時は離れましたが、活動を再開し自治会長に就き、その1年後、天妃小学校区まちづくり協議会の会長にも就任することになりました。

○地域のことは一緒にやるのがいい
自治会と校区まち協、両方の会長職を通じて、垣根を越えた活動のしやすさを感じています。お祭りをするにも、自治会の場合は加入していないと参加できないため、人数が不足し困ることがありますが、校区まち協ではその制限がなく、また、小学校区をエリアとしているからか子育て世代の協力も得やすく活動する人が飛躍的に増えました。
また、校区まち協にはPTAも参加しているので、学校の困りごとなどの情報が入りやすく、そこが強みにもなっています。民生委員や社協、銀行も加わりお互いが補完し合うことで、各団体だけではできなかったことが校区まち協で出来るようになりました。校区内の自治会同士や、他の団体との情報交換の場にもなり、人のつながりの大きさを日々実感しています。

○防災のまちにしたい
曙から東町・西までの西地区が連携して防災に取り組めたらいいなと思います。西地区は留学生が増え、外国籍の方々が多いですが、今年4月の津波警報時は、問い合わせ先に困り不安な思いをしたようです。
地域活動の手伝いを快く引き受けてくれる留学生ですが、経済的な理由から朝食を抜く人もいると知り、今後は彼らに食糧支援もしたいと考えています。同じ地域に住む者として、一緒に協力し合いながら、地域づくりをしていけたらなと思います。異文化交流が防災にも繋がると思っています。

◆スクールゾーンの取り組みで那覇警察署より感謝状
校区まち協全体で議論し、まちを歩いて危険な場所を確認することで、横断歩道設置の提言をするなど、様々なアイデアが実現しています。
警察や消防との連携を通じて得た信頼によって私たちの取り組みが評価され、那覇警察署より表彰されました。
近隣の琉球銀行の職員さんも朝の立哨にご協力いただいています。

▽地域のことをみんなで考えましょう!
そのために校区まち協があります。自分ひとりでは何をしていいかわからなくても、参加してみてわかることが多いですよ。

◆金城小学校区 まちづくり協議会 鈴木 圭三さん
○きっかけは勉強のため
以前はマーケティングの仕事をしており、顧客情報分析や、ビッグデータを扱って顧客関係性マネジメントなどをやっていましたが、沖縄に移住後、ソーシャルビジネスの取り組みを始めるようになりました。経済合理性のある分野は経験していましたが、すべてに経済合理性があるわけではなく、合理性がないものはどうするの?という疑問から市民協働のあり方を知り、勉強がてら入ったのが初めてでした。

○組織運営で悩み紆余曲折あった中、ついには会長へ
最初は積極的に関わろうとは思っていませんでしたが、悶々としている時間よりは建設的な時間を持てたことは結果的にはよかったです。初めは清掃活動を中心に据えてスタートした組織ですが、今は市民協働をやりたいと思う人、市民協働人材が増えていくことを目標に再スタートしました。関わる人を、(1)プレイヤー(2)サポーター(3)参加者(4)マネジメントする事務局と4つに分類すると、校区まち協メンバーが疲弊せず、だいぶ運営しやすくなっています。
具体的な取り組みとしては、地域のつながりをつくる機能として、「地域ゆんたく会議」を毎月第3木曜日にともかぜ振興会館で開催し、近況を共有しています。また、地域でやりたいことがある人たちを後押しするための「プロジェクト支援事業」として、地域活動を対象に必要な費用を支援する仕組みを作りました。
そのほか、オリジナルの名刺も作成しました。本人にも自覚が芽生え、資格も記載しているため地域に埋もれた人材を発掘、活用できます。
どうすれば市民協働が成立するのかを追い求めたいです。

○行政職員を巻き込みたい
税金を預かっている行政職員は、パブリックマインドを持っているので事務局に向いていると思います。また、定期異動があり自分でキャリアデザインを描きにくいため、身につけてきたもので活動できる場所があったらいいなと思います。多種多様な部署で得たスキルや経験を地域活動に生かして欲しいです。

○一緒に汗をかいてくれる人がいるのは嬉しい
会長職は一番大変だと思います。校区まち協に関しては孤独に対しての対価がないですが、今は自分以上に動いてくれる方がいて、そういう人が現れたのは嬉しいです。今はそのような人が孤独を感じないように、一緒に寄り添ってあげようと思っています。

▽あなたの地域への思いを地域活動に変える場です。
「こんな地域活動したいな。」でも、ひとりではできないし、お金もかかる。そう思って、最初の一歩が踏み出せない時。金城校区まち協に、足を運んでみませんか。

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