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自治体の皆さまへ

守山てんこもり

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滋賀県守山市

■静かに、鮮やかに日々を暮らす「今が幸せ」
公民館などに季節の花のお裾分けを続ける 中島初枝(なかじまはつえ)さん(二町町)

楽しんで育てた季節の花を公民館などにお裾分け。
何気ない善意を長年続けてきた、二町町の中島初枝さんを取材しました。

▽茶道教室で花に興味 育てた花が誰かの和みに
定年の歳まで仕事を続け、お姑さんを看取った後、平成10年から守山公民館の茶道教室に通っています。26年間続けてこられたのは、健康と家族の理解、いい先生といい仲間のおかげ。
お茶席には茶花(ちゃばな)がつきものなので、それが縁で花に興味を持つようになりました。毎月2回の茶道教室に茶花を持参、切り花は公民館や自治会館、友人などにお裾分けしています。
花を育てている畑は近所にあって、近くを通る人たちの目を少しでも和ませたくて、畑を囲むようにアジサイなどを植えています。もともと土いじりが好きなのでしょうね。

▽静かな茶花の畑に 自然の不思議を感じて
茶道教室のある日は、畑で育てた茶花を床の間に飾らせてもらっています。
友達から種や苗などをもらったりして畑にはたくさんの種類の茶花(和花)があり、まるで静かな路傍の花畑です。特別手間暇をかけて育てているわけではありません。気付いたら芽が出ている、花が咲いてくれる。
茶道教室の先生から「花は野にあるように」と教えてもらいましたが、「花は生きているのだな」と実感します。そこに感動や感謝の想(おも)いが湧くのです。自然は本当に不思議だと思います。

▽茶道も育てた花も 一緒に楽しんでくれる家族
茶道教室で「お茶は健康にいいのだから、家でも点たてて飲みなさい」と先生に教えてもらいました。それから夫と娘夫婦の4人家族に一服を点たてるようになりました。
もちろん、今の季節はテーブルの上といわず玄関といわず、フリージアが色鮮やかに飾られ、ほのかな香りを放っています。茶道も花づくりも私の趣味ですが、家族が私の点てる抹茶を楽しんでくれることや、信楽に出かけては抹茶茶碗をお土産に買ってきてくれること。「理解」や「協力」を超えて、一緒に楽しんでくれることが、とてもうれしく、励みにもなっています。

▽家族との時間が幸せ 畑の遊び場と花のおかげ
天気のよい日に畑の隅で、夫と並んで座り、ビールをちょっと飲むのが楽しみ。娘2人とのドライブやおしゃべりの時間も大切にしています。花でも家族でも、ふれあいは楽しくうれしいものですから。
共働きで一生懸命働いて、お姑さんの介護や看取りもしました。長い人生だからいろいろ苦労もあったけれど、教室も仲間も家族も大好きで、今が幸せだからそれでいい。そう思えるのも、遊び場と花のおかげです。

▽畑は遊び場 夫婦それぞれ土に親しんでいます
優しいお姑さんから、そう言われて譲り受けた約500平方メートルほどの畑地で、ご主人はエンドウやタマネギなどおいしい野菜を育て、初枝さんは突抜忍冬(つきぬきにんどう)や紫蘭(しらん)、芍薬(しゃくやく)など茶花になる和花と、フリージアやルピナスなど切り花にして楽しめる洋花を育てて楽しんでいます。
晩春~初夏はフリージアが満開になります。初枝さんは「フリージアは色鮮やかで香りもいいの。それに、花言葉の「感謝」は私の気持ちにぴったりなのよ」と話していました。

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