■地域づくりと人権~共に支えあう地域づくりを目指して~
愛荘町も他の市町と同様に様々な地域ごとの課題があります。
例えば、「少子高齢化により、次の地域の担い手が減っている」「自治会への新規加入がないことから、自治会運営が難しくなっている」「住民の転出・転入が激しくまとめにくい」「地域課題は気になるが、どうすればよいか困っている」「外国籍住民の増加により、多文化共生の必要性を感じている」等です。
これらの課題は、人と人とのつながりの希薄化が顕在化・深刻化しつつあることを意味しているのではないでしょうか。
また、介護・育児・家事の時間割合は、男性より女性の割合が高くなっています。昨年度実施した人権に関する町民意識調査では、家庭生活の場面で人権侵害を受けたという回答が、男性より女性の方が高いという結果が出ています。この結果は、介護・育児・家事の主な負担が女性にかかっていることも一つの要因ではないでしょうか(図1,2参照)。
▽図1 男女別に見た家事・育児・介護時間と仕事等時間の推移
出典:令和2年版男女共同参画白書(内閣府)
▽図2 人権侵害を受けた場面
出典:令和4年度人権に関する町民意識調査報告書
また、昨年度実施した人権に関する町民意識調査では、コミュニケーションが苦手な子が2~3割いる状況であり(図3参照)、社会認識・人間認識を高める場や機会が不足していることから、自分で考え行動する力が身についていないように感じられます。
▽図3 だれとでも話ができるか
出典:令和4年度人権に関する町民意識調査報告書
次世代の担い手育成に向けて、子ども達の主体的な地域貢献・地域参画の実践など、地域や家庭、学校で子ども達にどのような意識付けが必要なのかを考えて、行動していかないと、地域コミュニティが成り立たなくなることが予想されます。
これらのことについて、地域が協働で議論し戦略を練ってみることも必要ではないでしょうか。
今年は、コロナも5類になったことから、地域事業の再開等をされるところも増加してきました。人権への配慮をはじめ、様々な地域課題や地域の在り方をその地域に住む人々が互いを意識し、「自助」「共助」「公助」の地域バランスのあり方等、地域で必要不可欠な課題を話し合って地域づくりの第一歩にしてみませんか。
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