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写真でたどる ふるさと再発見 No.53

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滋賀県甲良町

【暖房の移り変わり】
昔から私たちは冬の寒さをしのぐため様々な暖房器具を使ってきました。明治、大正、昭和の暖房器具はどんなものがあったでしょうか。

■火鉢・石炭ストーブ
家庭では「火鉢」がありました。灰を入れ炭火を使い、手足を温めました。部屋全体を温める火力はありませんでしたが、五徳を置いて鉄瓶ややかんをかけてお湯を沸かすことができ便利でした。正月には餅を焼く楽しみもありました。
材質は陶器や杉、欅、桐等の丸太をくりぬいた刳物(くりもの)、金属製のものもつくられました。その後、室内全体を温めるためガスストーブ、石油ストーブ、電気ストーブが生まれました
学校の教室には、右の写真のように木製の大きな火鉢(だるまストーブ前)がありました。子どもたちは火鉢の温かさで暖をとっていました。
その後、石炭を利用した「だるまストーブ」が登場し教室全体をしっかり温めました。当時、ストーブを焚いて良い日は廊下に旗が出て、ストーブ当番が石炭を貰いに行き火をつけました。ストーブの横で弁当を温めたり、ストーブの上で牛乳を温めたり、給食のパンを焼いたことが思い出されます。その後、学校の暖房は重油ボイラー、石油ストーブ、エアコンと変わりました。

■こたつ
「こたつ(ばんとこ)」は火入れの中におこした炭を入れ、おおい箱を外側にして、布団をかぶせ足元を温めました。「やぐらごたつ」は木のやぐらの中に火入れをいれ、上から布団を掛けて四方から足を入れて温まりました。その後、やぐらの裏側に電気で熱を出す、「ホームごたつ」へと変わりました。

■湯たんぽ・あんか
「湯たんぽ」は中に湯を入れて布にくるんで布団の足元に入れる道具です。「豆炭あんか」は石炭の粉を府糊や海藻などを混ぜ込んで練り上げた豆炭をおこし金属のケースに入れて使うあんかです。足にやけどをした人もいましたね。「電気あんか」もありました。その後、電気毛布へと変わりました。

昔ながらの日本家屋は隙間風が入り大変寒い構造でしたが、様々な工夫で暖を取ってきました。昭和30年代後半から木炭からガスや電気を使った暖房器具が普及し、より快適な生活が営めるようになり今に繋がっています。
参考資料:昔のくらし道具事典、昔の道具

問合先:ふるさとプロジェクト(図書館)
【電話】38-8088【FAX】38-8089

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