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甲賀の文化財

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滋賀県甲賀市

■土豪が築いた城
土豪(どごう)とは在地武士のことで、甲賀では甲賀衆(こうかしゅう)とも呼びます。
甲賀の土豪たちは、地縁的な同族結合を基礎とした「同名中(どうみょうちゅう)」を組織し、掟(おきて)を定め、合議制による地域運営をしていました。戦国時代の後半には、同名中どうしが結束し、さらに広域に連携した「郡中惣(ぐんちゅうそう)」へと発展していきました。
土豪たちは、村落の中や裏山に城を築きました。天守(てんしゅ)や石垣を持たず、高い土塁と堀で囲まれた、一辺約50m規模の小規模な方形城館です。領主権力を一カ所に集中させなかったこともあり、同じくらいの力を持った土豪たちが、同規模・同形態の城をそれぞれ築きました。
こうした土豪による地域支配は、甲賀だけでなく伊賀や山城国乙訓郡(やましろのくにおとくにぐんなどでも見ることができます。
伊賀では「伊賀惣国一揆(いがそうこくいっき)」が組織され、甲賀と同じく多くの城が築かれました。また、乙訓も一揆体制がとられていました。ここでいう「一揆」は、領主に対する蜂起(ほうき)ではなく、同一の目的をもった自治組織のことを言います。こうした自治組織が誕生した地域では、同等の小規模な土豪の城が、数多く分布する特徴があります。
今年度の城郭歴史フォーラムでは、土豪による地域運営が行われた甲賀、伊賀、乙訓の城にスポットを当て、戦国大名のような大きな権力者ではない、土豪が築いた城をテーマに開催いたします。
なぜ、これらの地域では土豪による自治がおこなわれたのか、どんな城が築かれたのか、それぞれの地域を比較しながら、土豪の城の魅力について、迫っていきます。ぜひ、お越しください。

■令和5年度甲賀市城郭歴史フォーラム「甲賀の中世城館と伊賀・乙訓の城」
日時:1月20日(土)13時〜16時30分
場所:あいこうか市民ホール

問合せ:歴史文化財課埋蔵文化財係
【電話】69-2251
【FAX】69-2293

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