■第25回 小児アレルギーについて知っとこ・う・か
小児科 副部長 田口周馬(たぐちしゅうま)
◇食物アレルギーではどんな症状がでるの?
食物を食べた際のアレルギー症状としては(1)発疹やかゆみなどの皮膚症状(2)喘息(ぜんそく)などの呼吸器症状(3)嘔吐・腹痛・口の中の違和感といった消化管症状(4)血圧低下や意識障害などの循環器症状が見られることがあります。特定の食材により症状が出た場合、状況から食物アレルギーの診断をつけ、対応方針を検討していきます。
◇食物アレルギーが心配だけど、血液検査をしたほうがいいの?
検査が陽性の場合、調べた食材ではアレルギー症状が必ず現れるとか、症状が強く出るという誤解をされている場合があります。実際は、陽性の方でもアレルギー症状を発症しない場合も多くあります。
離乳食開始前のお子さんに対して、「アレルギーが心配だから事前に検査をしておきたい」と言うご相談を時々お受けします。しかし、実際にアレルギー症状の出たことのないお子さんで、検査が陽性となるとどうでしょう?実際は食べて問題がない食材でも、食べるチャンスを奪ってしまうことにつながる場合が考えられます。一方で、何らかのアレルギー体質を疑う背景を有するお子さんでは、事前の検査をすすめる場合もあります。検査の実施については、しっかり状況を確認した上で決めるようにしています。
当院小児科では、現在一般外来と小児アレルギー専門医師を招いてのアレルギー外来で、小児アレルギー疾患の対応を行っています。今回お話しした食物アレルギー以外にも皮膚炎、喘息などご相談がありましたら、ご来院いただけると幸いです。
◇アレルギー外来で対応している疾患
・食物アレルギー
・運動誘発性アナフィラキシー
・小児喘息
・花粉症 アレルギー性鼻炎
・アトピー性皮膚炎 など…
問合せ:公立甲賀病院 総務企画課
【電話】62-0234【FAX】63-0588
<この記事についてアンケートにご協力ください。>