3月27日付けで、3件の歴史遺産を新たに甲賀市指定有形文化財に指定をしました。
指定を受けた文化財は、今日まで大切に守られてきた地域の宝です。これからもまちの歴史を物語る貴重な遺産として保護し、歴史文化を継承しながらまちづくりへの活用を図ってまいります。
今回の指定により甲賀市指定文化財の総数は147件となりました。
1.十字形洋剣(じゅうじがたようけん)
〔所在地:水口町水口〕(藤栄(ふじさか)神社蔵・水口歴史民俗資料館寄託)
この剣は柄、剣身(けんしん)及び鞘(さや)から構成されており、異国製の剣身に日本の金工(きんこう)・漆工(しっこう)技術の粋を集めて制作されたもので、17世紀第一四半期に制作されたヨーロッパ製レイピアの一般的な特徴に倣(なら)っています。ただし柄の握りは空洞であり、実用向きでは無く、儀礼用として、江戸時代初期に整えられたものと推測されます。
2.史跡紫香楽宮跡(しせきしがらきのみやあと)(北黄瀬地区(きたきのせちく)出土井戸(しゅつどいど)および堰板(せきいた)
〔所在地:信楽町黄瀬〕(甲賀市蔵)
史跡紫香楽宮跡(北黄瀬地区)で出土したヒノキの板材を鉄釘で固定した大型の井戸枠です。井戸の規模や構造から平城宮(へいじょうきゅう)の造酒司(みきのつかさ)や大膳職(だいぜんしき)と同様、水と関わりをもつ官衙(かんが)に伴うものと考えられます。
3.史跡水口岡山城跡(しせきみなくちおかやまじょうあと)および矢川寺遺跡出土瓦(やがわじいせきしゅつどかわら)
〔所在地:水口城資料館・水口歴史民俗資料館ほか〕
豊臣政権の拠点城郭として天正(てんしょう)13年(1585)に中村一氏(なかむらかずうじ)が築城し、文禄(ぶんろく)4年(1595)以降に3代城主長束正家(なつかまさいえ)が改修した過程を示すものです。
問合せ:歴史文化財課 調査管理係
【電話】69-2250【FAX】69-2293
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