近年、インターネットを通じて、たくさんの人と出会える便利な時代になりました。しかし一方で、インターネットの普及に加え、単身世帯の増加や働き方の多様化などにより、家族や地域社会、会社などにおける人と人とのつながりが希薄化し、周囲に相談する人や支えてくれる人がおらず〟社会的孤立〝の状態に陥っている人が増えてきています。
新型コロナウイルス感染症の流行時には、日常生活において人と対面で接触することが制限されました。普段は元気で人のお世話になっていない人でも、コロナウイルスに感染した時には、不安や不便さを感じられたのではないでしょうか。
他にも、コロナ禍の時期に大学に入学した学生の中には、友達をつくる機会が減り、孤独の辛さを感じている人がいました。このように、社会的孤立は、老若男女問わず誰もが人生の中で陥る可能性のある〟現代病〝です。
今後、人口減少・少子高齢社会の進行や南海トラフ巨大地震をはじめとした大規模災害など、一人だけではうまく対応できないことが起こることが予想されます。
今は一人で自立した生活を送っている人でも、悩みや困りごとを抱えた時や、自分自身だけでは解決できないことが起こったときに、ぼちぼちでも人とつながっていることが支えとなることを、実感するのではないでしょうか。
◇普段
孤高(ここう)
・元気で自立している
・人づきあいもあまり必要ない
↓ 病気、介護、転職、引越し、被災、人との離別など
◇困ったとき
社会的孤立
・自分だけでは解決できない
・頼れる人がいない
悪循環による深刻化
■孤独・社会的孤立/人と人との希薄化が与える影響
※内閣府 孤独・孤立対策推進室資料より
・社会的孤立は喫煙・肥満・運動不足といった生活習慣よりも健康上のリスクが高いと言われています。
・3~4割の若者は、孤独を感じない時と比べて、孤独を感じる時は、外出、育児、家事、学業、仕事の意欲が減退するという調査結果があります。
■今から取り組めること
◆個人でできること
◇立場が近い人が集まっているところに参加してみる
・こどもひろば
主に3歳未満のお子さんとその家族が集うこどもひろば
※関連記事 本紙14ページ
・こども食堂
竜王町内のこども食堂
・親子そだてサロンtomoni(ともに)
子育て中の人が気軽に集い、出会ってつながり合うサロン
※関連記事 本紙19ページ
・ふきのとうカフェ
介護に関わる全ての人の交流の場
※関連記事 本紙18ページ
・男たちだけのしゃべり場 竜王男たちのKAIGO
参加者の皆さんが交流されている様子を紹介しています。
※本紙6ページをご覧ください。
◇自分の興味関心のあることで人とつながる
・ドラゴンカレッジ(公民館教室)
充実した豊かな人生を送るため、学習しませんか。
・いつまでも元気クラブ
えんがわカフェでお喋りやゲームを楽しみます。
・ドラゴンスポーツクラブ
◇竜王町役場では広く相談を受けています
・住民福祉部門全体で対応します
問合せ:福祉課
【電話】58-3704
・その他の窓口
心配ごと相談所(月1回)
※関連記事 本紙17ページ
地域の民生委員さんへご相談ください。
◇相談先を把握しておく
・内閣府 孤独・孤立対策推進室 チャットボット
約150の支援制度や窓口の中から、あなたの状況にあった支援・相談窓口を探せます。
◆地域でできること
回覧板や道端で出会った時の何気ない会話が実は大切です。まずは顔を合わせるところからはじめてみませんか。
竜王町は1万1000人ほどの小さな自治体です。都会より顔の見える関係をつくりやすいところがあります。ただそうであっても、人づきあいや本音を出すのが苦手な人もいます。あいさつなどできるところから、ぼちぼちとつながっていきましょう。
問合せ:福祉課(地域包括支援センター)
【電話】58-3704
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