上天草総合病院だより

16／42

■がんサロン
▽がんサロンを再開します。
日程：12月・3月
詳しい日付・時間等は近づいてからお知らせします。

問い合わせ先：がんサロン事務局(地域医療支援課)堀江・森口
【電話】0969-62-1122(代表)

■診療案内

・診療受付時間は、午前8時30分から午前11時30分までです。
・火曜日と金曜日の整形外来は午前10時50分から診療開始です。
・歯科口腔外科は月～金の午後も診療を行います
・脳神経外科外来は月2回(第2,4水曜日)の午後2時より診療を行います。(予約制です)
・泌尿器科は毎週火曜日と金曜日に診療を行います。
・診療案内は都合により変更となる場合があります。ご了承ください。
・婦人科外来の診療時間は午前9時～午後1時30分までです。(受付時間は午前8時30分～午後1時まで)

■認知症について
上天草総合病院院長　脇田富雄

認知症についての重要な情報をお伝えする機会をいただけたことを、非常にうれしく思います。85歳以上では、男性は50%、女性では60%の方が認知症になると言われており、認知症は、高齢者だけでなく、私たち全ての世代に影響を及ぼす問題です。この広報で、認知症に関する基本的な情報をご紹介させていただきます。
1.認知症とは?
認知症は、脳の機能が徐々に衰え、日常生活に支障をきたす疾患です。進行性の疾患であり、早期発見と適切なケアが重要です。
2.認知症の原因
認知症の原因は多岐にわたりますが、最も一般的な原因はアルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症、正常圧水頭症などがあります。高齢だけでなく、遺伝的な要因や生活習慣も影響を与える可能性があります。
3.認知症の症状
認知症の症状は、個人によって異なることがありますが、一般的な症状には次のようなものがあります。
・記憶力の喪失・言語障害・意思決定の困難・方向感覚の喪失・認識障害・人格の変化
これらの症状が現れた場合、早期に医師の診察を受けることが大切です。
4.認知症の早期発見と診断
認知症の早期発見は治療と生活の質の向上に繋がります。
認知症の初期症状を見逃さず、家族や医療専門家と協力しましょう。一部治る認知症(正常圧水頭症など)もありますので、早めに医療機関への相談・受診・早期発見・診断・治療は大切です。
5.認知症へのサポートとケア
認知症のある人々とその家族は、精神的、身体的、経済的な負担に直面します。市立病院では、専門的な認知症ケアチームが患者と家族に寄り添い、適切な支援を提供しています。また、認知症の人の介護者の集いや認知症カフェなどの資源も活用できます。
6.予防と健康促進
認知症の予防には、健康的な生活習慣が不可欠です。バランスの取れた食事、適度な運動、ストレスの管理、認知症に対する教育などが含まれます。認知症リスクを下げるために、早めの対策を講じましょう。
7.地域の協力と啓発活動
認知症への理解を深めるために、啓発活動やイベントに参加してみてください。また、認知症サポーター養成講座、認知症カフェなどもありますので、是非参加してみてはいかがでしょうか。
8.新薬
アルツハイマー病の新薬が年内にも実用化される予定ですが、高額な薬価が予想されるため、財政圧迫も懸念されています。さらには進行抑制の働きは示されてはいるものの、病状が回復するわけではないため、患者や家族が効果を実感しにくいという指摘もあります。対象は軽度アルツハイマー病患者と、その前段階の軽度認知障害の人に限定されるほか、脳出血などの副作用が一定数報告されるなど課題も多いようです。
まとめ
認知症は私たちの共通の課題であり、予防、早期発見・診断・治療、適切なサポートが必要です。病院では皆さまの健康と幸福をサポートし、認知症に関する質問や懸念事項に対していつでもお手伝い致します。一緒に力を合わせて、より認知症に対する理解を深め、地域全体で取り組んでいけるよう支援いたしたいと思います。