■人吉が目指す未来予想図
市では、「まちなかグランドデザイン」を策定し、地区を越えたまちづくりを推進しています。この構想で定めた方針を早期に実現し、スピード感ある取り組みができるよう、「まちなか」が目指す将来像と計画を分かりやすく示した「人吉市まちなかグランドデザイン推進方針」を令和6年3月に策定しました。※「整備イメージ」は本紙をご確認ください。
◆「まちなか」が目指す姿
人吉の魅力である相良700年の歴史と共に育んできた「多様な文化」や「美しい球磨川・盆地」の豊かな自然を生かしながら、「安心・安全で持続可能な地域づくり」に取り組みます。そのため、中心市街地地区、青井地区、麓・老神地区が中心となり、「3つの杜もり(拠点)」をつくって回遊を促進し、「まちなか」全体の活性化を目指します。
○基本方針となる3つの柱
○3地区の連携と未来型復興を先導する「3つの杜」
■人吉市まちなかグランドデザインの基本方針
◆[1]安全・安心とともにある復興
地域の暮らしを再建し、緑の流域治水と一体となった安全安心な「まちなか」を目指します。官民が連携し空き地や空き家の活用を進め、地域のコミュニティ活性化を目指します。利便性が高い移動サービスを提供できるよう地域公共交通を充実させます。
◆[2]多様な文化とともにある復興
さまざまな交通手段を接続して観光客を呼び込み、青井阿蘇神社を中心として各観光名所を回りやすくします。観光を中心に稼げる「まちなか」を目指し民間投資を呼び込む官民連携の体制づくりを進めます。さらに、鶯(うぐいす)温泉や山田川を活用して新しい文化を創出し、人吉らしさや魅力づくりに取り組みます。
◆[3]美しい球磨川・盆地とともにある復興
市街地内やその周りに広がる豊かな自然(球磨川や盆地)の活用と保全を進め、文化と自然環境が調和した美しい「まちなか」を目指します。また、川を身近に感じてもらい、川と共に暮らす人吉を実感してもらえるような魅力づくりに取り組みます。
◆藤山 和彦さん(球磨川くだり船頭)
歴史ある球磨川くだりはこれからも50年、100年と続けていきたい観光産業ですが、ほかの伝統産業と同様、後継者不足が課題です。船頭や職人はすぐには育ちませんので、まちづくりとともに人づくりにも力を入れ、歴史や文化を守ってほしいです
◆橋詰 由香さん(青井阿蘇神社職員)
神社から球磨川に伸びる参道が整備されるそうですが、お伊勢さんの参道のように、土産店や飲食店がずらりと並べばいいですね。公園もできるようですので、お参りに来た人がゆっくりしたり、地元の人と触れ合ったりできる場所になればと期待します
◆福田 ゆりあさん(カフェスタッフ)
県外から来店される観光客のお客さんも多いのですが、「この後に行くところがない」とよく聞きます。まちなかに魅力的な施設や、ふらりと立ち寄れるような店が増えれば、まち歩きが楽しめるようになってにぎわうのではないでしょうか
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