今月は糖尿病治療の第2弾、「服薬治療」についてお伝えします。糖尿病の治療薬といっても、種類が豊富です。どのようにして高血糖状態の体から血糖値を下げているのでしょうか。
■食事で摂った糖は体でどう動く?
治療薬の働きの前に、体の中に糖が入ってきたときに、体ではどのような反応が起きるのかをお伝えします。食物は、体の消化酵素の助けを借りて、栄養素が吸収できる大きさになるまで、口内や胃で分解されます。
(1)「αグルコシダーゼ」という糖を分解する消化酵素が、小腸で糖を吸収するために食材を細かく分解します。
(2)小腸に食べ物が入ると、インスリンを出すために「インクレチン」という物質を出します。インクレチンがしっかり出ると、インスリンが出て、全身の細胞に糖が届けられ、血糖値が下がります。
■糖尿病の治療薬はどんな働きをする?
薬は、上記の体の働きを促したり、抑制することで血糖を下げていきます。ここでは、治療薬の種類をご紹介します。
○主に小腸とすい臓ではたらく薬
○インスリン抵抗性を改善する薬
○腎臓ではたらく薬
薬がどのように働いているのかを知ることは大切です。例えば、チアゾリジン薬を処方されているにも関わらず、脂肪細胞が再び巨大化するような(体脂肪が増えるような)生活をしていると、薬の効き目があまり感じられなくなります。食事療法と運動療法は、薬が効果を十分発揮するためにも大切です。次号は、糖尿病治療第3段階「インスリン治療」についてお伝えします。
問合せ:健康づくり課 健康推進係
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