■戦争は最大の人権侵害
人権とは、誰もが生まれながらにもつ、自分らしく幸せに生きる権利のことです。人権侵害とは、その権利が奪われたり、侵されることです。
2022年に行った本市の人権に関する市民意識調査では、27.1%の人が人権侵害にあった経験があると回答しています。更に、その内容は、「あらぬうわさ、他人からの悪口、かげ口」「パワーハラスメント、セクシュアル・ハラスメント、ドメスティック・バイオレンス」を挙げた人の割合が高くなっています。
人権侵害の内容は、プライバシーを本人の許可なく暴露されることや虐待されることなど、この設問の項目に挙げたものだけにとどまりません。現在、世界では民族や宗教間の対立による紛争や戦争が起きています。紛争や戦争では、人々の様々な権利が制約されたり、否定されたりします。基本的な人権の一つである「生きる権利」が、無条件に脅かされたり、奪われたりします。「戦争は最大の人権侵害」と言われるゆえんです。
ロシアのウクライナに対する戦争は今も続いています。この戦争に対して国連人権高等弁務官は、人権侵害が「恐ろしいほど日常化」しており、ウクライナでは「国中で人々が大規模な苦しみや喪失、はく奪、破壊に直面している」と語っています。
太平洋戦争終戦から79年を迎える今、日本では戦争体験者が少なくなり、私たちが戦争の実体験を耳にする機会も減っています。私たちができることは、戦争が行われていることを当事者意識をもって知り、関心をもつこと、そして最大の人権侵害を生み出す戦争を許さないと声をあげることではないでしょうか。
人権を侵害された経験の有無
人権が侵害されたと思う具体的な内容(複数回答)
(掲載グラフは2022年8~9月宇土市人権に関する市民意識調査より抜粋。n=238:調査回答数238票をもとに割合を算出しています。)
問合せ:生涯活動推進課 生涯学習係
【電話】22-6510
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