今年も本市の小中学生が、スポーツ関連の全国大会で目覚ましい活躍を遂げてくれました(26-27ページで紹介)。日本一の称号を手にした選手、悔しさに涙をのんだ選手、皆が思い通りの結果とまではいかなかったにしても、全国を舞台にした彼らの健闘は称賛に値するものであり、郷土の誇りです。
中でも、相撲とハンドボールは、本市の小中学生ともに全国大会出場の常連競技です。今年の全国中学校体育大会(全中)では、相撲で個人優勝、女子ハンドボールでは3位と好成績を収め、今年も強豪校としての実力を存分に発揮し「宇土市」の名を全国に届けてくれました。
一方で、中学スポーツの競技環境は大きな変革期を迎えようとしています。
今年の6月、日本中学校体育連盟は、主催する全中の規模縮小のため、相撲やハンドボールを含む9競技を令和9年度の大会から除外すると発表しました。全国大会での優勝を目標に高いレベルで研鑽を積んでいる選手たちにとって、全中縮小の決定は、大きな衝撃であったに違いありません。この2競技については、現小学6年生が中学3年生になったときには全中が開催されないことになります。さらに、中学校部活動(スポーツ・文化活動)では、国が推進する「部活動の地域移行」が進められています。
本市においては、現在、市の教育委員会が中心となり、子どもたちが継続してスポーツや文化活動に打ち込むための環境とその仕組みづくりについて、関係機関などとの協議が行われています。そんな中での喫緊の課題は、なんといっても指導者の確保です。そこで、教育委員会では、中学部活動の地域指導者候補として登録していただける方を募集しています。
既に市内の小学校では地域移行により部活動が廃止され、その受け皿はクラブチームや総合型地域スポーツクラブ(うとスポーツクラブ)が主流です。また、最近の傾向として、中学校に進学してもクラブチームなどに所属する選手が少なくありません。育成を担う地域指導者の一貫した指導を受け、将来的に全国で活躍できるほど飛躍的な成長を遂げる選手もいます。学校の規模に関わらず希望する活動への参加が可能となることで、子どもたちの可能性も広がります。
変容する時代にあって、変革は自然な流れであり避けられるものではありませんが、子どもたちが情熱を注げる場は守らなくてはなりません。本市の子どもたちが輝きを放ち続けるために、市も一丸となって応援してまいります。指導者登録にご興味がおありの方は、是非、本紙9ページをご覧ください。
元松茂樹
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