■犯罪被害者やその家族の人権
殺人、暴行、傷害、性犯罪、交通犯罪などによる被害は、ある日突然、誰の身にも起こり得ます。
そして、中でも、性犯罪・性暴力の被害者は、被害の深刻さにもかかわらず、誰にも相談できずにいる人も多くいます。このことから、犯罪被害にあって苦しんでいる人が身近にいるということも考えられます。
犯罪被害は他人事ではありません。
■犯罪被害者やその家族の「基本的人権」は尊重されているでしょうか
ところで、被害を受けることによって受けるダメージには、どのようなものがあると思いますか。次のグラフは、市民人権意識調査で、「犯罪被害者やその家族に起きていると思う人権問題」について尋ねた結果です。
掲載グラフは2022年8~9月宇土市人権に関する市民意識調査より抜粋。n=877:調査回答数877票をもとに割合を算出しています。
参考資料:じんけんのとびら(東京都総務局人権部)、人権学習ワークシート集6.-人権教育実践事例・指導の手引き(高校生編第15集)-(神奈川県教育委員会)、2023年人権啓発指導者養成研修会「犯罪被害者とその家族」(武庫川女子大学准教授大岡由佳)、ともに支えあう大阪~途切れない犯罪被害者等支援を~(大阪府)
犯罪による被害は、恐怖・絶望などの精神的被害、外傷・後遺症などの身体的被害、金品・財産の損失などの経済的被害、社会的地位や名誉の損失などの社会的被害だけではありません。
興味本位のうわさや心ない中傷、行き過ぎた取材や事実と異なる報道、捜査や裁判の過程での精神的・金銭的負担といった二次被害や加害者からの更なる被害(再被害)といった、犯罪後に生じる被害もあります。犯罪被害者やその家族は、長期にわたり二次被害にも苦しみ、その日常生活は一変します。
■私たちにできること
被害にあった直後は、多くの人が、気持ちが動転していて、何をすればよいのか、判断できない状態にあります。そんなとき、信頼できる周囲の人の支えが、大きな助けになります。ただし、被害者やその家族の中には、そっとしておいてほしい人もいます。
私たちにできることは、犯罪被害について理解・共感したうえで、相手が助けを必要としたときはすぐに手を差し伸べ、一緒に犯罪被害からの回復のために寄り添うことではないでしょうか。
犯罪被害者やその家族の基本的人権が当然に尊重される社会をつくっていきましょう。
問い合わせ:生涯活動推進課 生涯学習係
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