■差別をなくす行動をとれる人に
右にあるグラフは、人権に関する市民意識調査で、「関心がある、何とかしなければならないと思う人権課題」についての回答結果です。
多くの関心を集めている人権課題は、マスコミ報道で取り上げられる頻度の高いものが身近な問題として捉えられているようです。
一方、関心が低い人権課題は、自分の日常とかけ離れたもの、全く接点のないものと捉えられているのかもしれません。
私たちの日常生活の中には、グラフに掲載したもの以外にも、多くの人権課題があります。
しかし、「自分は差別をしないから関係ない」とか、部落差別(同和問題)に対して「寝た子を起こすな」(注)といった考えの人もいます。
無関心であったり、正しい情報を知ろうとしなかったり、問題から目を背けていると、日常にある差別に気づかないだけでなく、知らないうちに、自分が差別する側、差別に加担する立場にいることもあり得ます。
差別は、見ようとしなければ見えないし、見抜く力がなければ見抜けません。公民権運動の指導者マーチン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の言葉に「この変革の時代における最大の悲劇は、悪人の執拗な暴言ではなく、善人の沈黙であったことを歴史は記録しなければならないだろう。」というものがあります。
差別事象を傍観したり、無関心でいるのではなく、周囲にある差別に気づき、自分事として関心を向け、差別をなくす行動をとる。私たち一人ひとりがこのような行動をとることで、差別のない誰もが生きやすい社会が実現できるのではないでしょうか。
(注)寝た子を起こすな:部落差別(同和問題)について、「知らない人まで知ってしまうから、そっとしておいたほうがよくはないか」という考え方。
◇関心がある、何とかしなければならない人権課題(複数回答)
(掲載グラフは2022年8~9月宇土市人権に関する市民意識調査より抜粋。n=877:調査回答数877票をもとに割合を算出しています。)
問合せ:生涯活動推進課 生涯学習係
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