■自由に踊る楽しさを
◆山根 良平 Yamane Ryouhei
昭和60年生まれ大阪府出身、東方神起(とうほうしんき)のバックダンサーを務めるなど、ダンスコンテストやバトルでの優勝、審査員経験も持つ実力者。宇城市へ移住し、5年間障がい福祉の会社に勤務。その後、ダンススタジオMAKOSSAをスタート。現在3児の子育てに奮闘しながらも日々、ダンスの持つ可能性を追求している。
◇誰でも楽しめるダンスを
「はーい。今からやるPE(ぺー)の動きをよく見て、まねしてやー。」関西弁でニコニコと笑い、子どもたちに囲まれながらダンスを教えるのは、ダンススタジオMAKOSSA(マコッサ)代表兼インストラクターの山根良平さん。「PEさん」の愛称で親しまれている。
山根さんがダンスを始めたのは18歳の頃。部活のサッカーを引退し、何も打ち込めるものがなく燃え尽きていた時に、初めて行ったクラブで見たハウスダンスに胸を打たれ、とりこになった。大学、社会人と20年以上ダンスに打ち込み、インストラクターをしつつ自身でハウスダンスのイベントを開催。ダンスの世界で活躍していたが、結婚し子どもが生まれたことをきっかけに、大阪から妻の地元である宇城市に移住し、幼児からお年寄りまで楽しめるダンス教室を始めた。
「ほとんどのダンサーが難しいスキルを追求してすごい表現をしたいという中で、幼児でも踊れるダンスを考えたい、そんな教室を開きたいという人、あまりいないんですよ。だからこそ、そんな存在が必要で、自分がやってみたいなと思いました。」と山根さん。練習生からは「優しく、分かりやすく教えてくれる」「毎回楽しいし、来るのが楽しみ」と自然体で気取らない人柄も大人気。
◇ダンスをインフラのように
山根さんが誰でもできるダンスにここまでこだわるのは、もっとダンスを身近なものにしたいという思いから。「ダンスというと身構えてしまう人が多い。そんなみんなが持っているダンスへの先入観、敷居をなくしたい。自分の心がノッてて、心のままに体を動かしたらそれがダンスなんだ。そのままでいいんだよ。というのを伝えていきたい。」と話す。障がいのある人が通う就労支援施設にレッスンに行くのもそれが理由。「だって、障がいがあるからダンスができないっていうのは歯がゆいじゃないですか。」と真剣な眼差しを見せる。ダンス以外でも松橋町ふるさと祭りの実行委員や青少年の健全育成が目的の松橋地区民会議の一員として、子どもたちが楽しめる企画をと地域のためにも活動する。「子どもは好きだし、人に伝える活動は楽しい。大人と子どもの信頼関係みたいな。その子にとって地域のいい大人でありたい。」と笑う。
山根さんの目標は、公民館や小学校などみんなが集まる場所で年齢に関係なく、週1回はダンスレッスンがあるような状況を作ること。「ダンス教室を道路や水道のようなインフラみたいに宇城市にたくさん作れたらいいなと思っています。」そう話す山根さんは、笑顔があふれていた。
1 ダンス教室では子どもも山根さんも終始笑顔
2 就労支援施設でのレッスン。みんなでキメポーズ
3 松橋町ふるさと祭りではダンサーのSAMさんの前で会場のみんなとダンスを披露
※写真は本紙12~13ページをご覧ください
・ダンススタジオMAKOSSAのインスタグラムはこちら
※QRコードは本紙13ページをご覧ください
・宇城市シティプロモーションパンフレットでも紹介。詳しくは本紙16ページ
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