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みんなで学ぼうじんけん

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熊本県宇城市

本田博通(ひろみち)地域人権教育指導員が学校で働いていた経験などから「じんけん」の今をお伝えします

■本人通知制度
『通知書は、登録者自身に係る証明書を第三者に交付した場合に限り送付します。』
私が市民課に登録したのは、「宇城市本人通知制度」。これは、他人が勝手に自分の戸籍謄本などを取得したときは連絡が来る制度です。
2011年、法務事務所の社長、司法書士ら5人が職務上請求書を大量に偽造して戸籍を不正に入手し、逮捕されました。捜査から大がかりなネットワークの存在も明らかになり、延べ28人が逮捕されました(プライム事件)。依頼の大半は差別的な結婚調査でしたが、振り込め詐欺などにも使われていました。
下の円グラフは2019年に宇城市が行った市民意識調査の一つ。就職・結婚時などに、「本人や家族の職業・学歴・収入財産・病歴・障害の有無などを調べることをどう思いますか」と尋ねたものです。残念ながら「調べるべきでない」はおよそ3分の1にとどまっています。
先の事件の背景には、いまだに結婚や就職のときに身元調査をおこない、出身地や国籍などで相手を判断する差別意識や悪しき社会的慣習が存在していることが挙げられます。
結婚時の身元調査は言うまでもなく、就職採用においても、「本人の能力と適性とは関係ないことに執着して採用選考することは、企業の差別体質をさらけ出すことにもなり、社会的な信用を失墜させる」(福岡市企業同和問題推進協議会)ことです。
この事件により、本人通知制度を導入する自治体が増え、現在460市町村を超えています。
「本人通知制度」の登録者が増えることは不正入手を抑制し、部落差別をはじめとする人権問題を許さない有力な方法の一つと考えています。

◇就職や結婚などの身元調査

宇城市人権に関する意識調査2019.11

問合せ:生涯学習課
【電話】32-1934

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