山都町長に就任しました坂本靖也でございます。
6月24日に初登庁し、さっそく職員とともに私の目指す「山の都づくり」を始動しました。
山都町は、平成17年2月11日に誕生し、来年2月で20周年を迎えます。
全国的に「地方の過疎化」が進む中、山都町も「人口減少による少子高齢化問題」が最大の課題となっています。
その中で、山都町は、「熊本県の県央地域」にあり、昨年は「通潤橋の国宝指定」に続き、九州中央自動車道「山都通潤橋IC」が開通するなど、延岡市など東九州へのアクセスも良い「九州のへそ」に位置しており、数多くの歴史や伝統文化、雄大な自然にも恵まれています。
「九州のへそ」の拠点性を活かし、町にもともとある資源と人材をさらに活かすことで、これからが「全国に誇れる山の都になるチャンス」です。
誰もが「住みたくなる」「住み続けたくなる」、安心して生きがいを実感できる「山の都づくり」を進めて参ります。
そのためには、町民と共に一丸となって取組む必要があると思いますので、皆様方のご支援とご協力をよろしくお願いいたします。
「山の都づくり」に向けた取組みは次のとおりです。
(1)持続可能な農林業を核とした山の都づくり
山都町は、有機農業をはじめ、農薬の使用量などが極めて低い慣行農業により、昔から多くの農産物が受け継がれ、生産されています。
この基幹産業の所得アップを図り、安定した経営を目指すために、国、県の補助に町の補助金上乗せを図り、農林業の経営安定に努めます。
(2)子育て家庭が安心して生活できる山の都づくり
「出産祝い金」や「医療費の無料化」など全国でも先行してきた子育て支援策をさらに充実させ引き続き進めて参ります。
さらに、子育て世代の意見を取り入れながら、すべての子育て家庭が地域の中で安心して生活でき、子どもたちがより豊かに育つ、子育てしたくなるまちを目指します。
(3)将来に夢と希望を持つ子どもが育つ山の都づくり
少子化が進む中、教育環境の充実のため、小中学校の在り方について早急に方針を示します。
また、学力向上と個性の伸長を目指して、学習環境の向上を図り、将来の夢や希望を持って次の世代を担う人材の育成を支援します。
(4)高齢者が元気で生きがいを感じられる山の都づくり
生涯現役で生活できる健康づくりを支援し、一人ひとりが生きがいを感じられる社会を目指します。
(5)自然環境を守り、安心して暮らせる山の都づくり
「荒廃地の解消」や「既存施設の有効活用」を図りながら、県内3番目の広大な土地に広がる山や川など雄大な自然を後世に残せるよう環境に配慮した整備や管理を行い、自然を満喫して安心して暮らせる町を目指します。
(6)自然と伝統文化を後世に受け継ぐ魅力あふれる山の都づくり
国宝「通潤橋」をはじめ、「五老ヶ滝、聖滝などの多くの滝」「九州脊梁山地」「蘇陽峡」「緑仙峡」「舟の口水源」「清和高原天文台」「唐傘松」「服掛松などの多くのキャンプ場」などが町全体にあり、これらの情報をより効果的に発信し、山都のファンを広げます。
山都の三大祭り「火伏地蔵祭」「八朔祭」「文楽の里まつり」や「清和文楽人形浄瑠璃」「神楽」「目丸棒踊り」など多くの伝承芸能を後世に継承するため、伝承支援事業支援金を創設します。
(7)公共インフラの整備を進め、住みよい山の都づくり
「九州中央自動車道」矢部・清和・蘇陽間の整備を進め、一体感の醸成を急ぎます。
「矢部阿蘇公園線」「河内矢部線」「稲生野甲佐線」など県道の改良は、地元期成会とともに要望して参ります。
主要町道の改良を進め、幹線道路網の整備を図り、安全で安心して生活できる住みよいまちづくりを目指します。
(8)地域経済の好循環をつくり、活気あふれる山の都づくり
九州中央自動車道全線開通を見据え「熊本市圏内の通勤可能な町」として「山都モデルの住宅地整備」による定住促進と「新たな働く場所の確保」のための企業誘致や空き店舗の利活用を進めます。
既存の商工業などの支援を行い、町全体の地域経済の底上げを図り、賑わいの創出を進めます。
(9)行財政を見直しし、住民に寄り添った親しみのある山の都づくり
自主財源に乏しい山都町においては、住民の皆さんの要望に応え、住民サービスを続ける上で、財源の確保は大きな課題です。
1,000haを超える町有林の適切な管理を進め、財源としての資金化を図ります。
町有の遊休地や遊休施設の処分を進め、財産管理の軽減を図り、必要な施設の充実に取組みます。
多様化、膨大化する業務の見直しを行い、窓口業務改善や省力化を図り、職場環境を整備することにより、真に必要な業務に「職員が住民の皆様に寄り添った対応」ができる体制を作ります。
プロフィール
略歴
昭和40年6月13日生まれ(59歳)山都町方ヶ野在住
昭和55年 町内4つの中学校統合により蘇陽中学校で初代生徒会長
昭和59年 熊本県立矢部高等学校普通科卒業
昭和60年 蘇陽町役場に奉職(平成17年から山都町役場)
(主な略歴:農政係長、企画係長、人事給与係長)
平成31年 山都町役場 議会事務局長
令和4年 同 総務課長
令和6年 同 退職
令和6年 山都町長 就任
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