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自治体の皆さまへ

あなたの身近な相談相手 民生委員・児童委員

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熊本県氷川町

■困りごとどうしていますか?
日々生活を送る中で遭遇するさまざまな「困ったこと」。子育て、健康、医療など専門的なことや初めてのことは特にどう対処していいのか、どこに相談していいのか分からないということも多くあります。そんな時、身近な相談相手となるのが民生委員・児童委員(以下「民生・児童委員」)です。今月号では、そんな民生・児童委員についてご紹介します。

■民生・児童委員とは?
民生・児童委員は、法律に基づき、厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員です。地方公務員と言うものの給与などの支給はなく、その活動はボランティア。地域住民の立場から、住民の皆さんの暮らしを支援しています。子どもたちの登下校時の声かけをはじめ、高齢者や障がいのある人の安否確認や見守り、医療や介護の悩み、妊娠や子育ての不安、失業や経済的困窮による生活上の心配ごとなどのさまざまな相談に応じたり、必要に応じて役場や地域包括支援センターといった専門機関とのつなぎ役になったりもします。
こうした民生・児童委員の制度は全国共通の制度です。すべての国民が民生・児童委員の相談や支援を受けることができるよう、国が定めた基準を踏まえ市町村ごとに委員の定数が決められており、全国では約23万人、氷川町内でも38人の委員が活動しています。活動するうえで知った情報については、任期中はもちろん、退任後にも守秘義務が課されています。私たちが安心して相談できるような仕組みが整えられているのです。

■こんな活動もしています!2つの地区にお邪魔しました
▽サロンの運営
各地区で開催されているサロン活動。鹿島地区ではその運営を20年以上民生・児童委員が担っています。
鹿島地区のサロンは毎回お題を設けた自己紹介から始まります。一人暮らしの人が会話を楽しむ機会になって欲しいとの思いから行われているもので、5月のお題は「自分が大切にしている物・言葉」。感謝の気持ち、家族、自慢のオーディオなど参加者それぞれの思いが語られます。その後レクリエーションや茶話会で盛り上がり、5月生まれの人の誕生日も全員でお祝いします。5月には母の日があるということで、帰りには花のお土産も用意されているという盛りだくさんの内容。そこにはサロンに参加する人全員に楽しんで帰ってほしいという思いがあふれていました。

▽地区活動への参加
吉本地区では週に2回公民館で「100歳体操」が行われています。誰でも簡単にできるこの体操は、筋力向上に効果があり介護予防につながると全国各地で取り組まれ、吉本地区ではすでに5年以上続けられています。
定期的に地区の人が集まる場となっていることから、民生・児童委員も地区の人と顔を合わせる機会の1つにしてはどうかと声がかかり、一参加者として参加を続けているとのこと。こうしたさまざまな地区活動や町の行事に参加し、顔を合わせ情報交換をすることが、いざというときにも生きる顔なじみの関係づくりにつながっています。

■民生・児童委員に聞く!
実際に民生・児童委員の皆さんはどのような思いで活動しているのか、役員を務める皆さんにお話を聞きました。

▽活動の中で大変なこと
・認知症の方の対応など、専門知識が必要な場面は大変です。
地域包括支援センターなどに間に入ってもらいながら対応をしますが、難しさを感じます。

・高齢の一人暮らしで冷房がないお宅。
昨年の夏は連絡が取れず、熱中症ではないかと心配することもありました。
今年の夏も心配です…

・訪問を重ねると顔見知りになり、相談をしてくれるようになりました。
嬉しさもありますが、相談の内容によって線引きが難しいように感じます。

・夜中や早朝の対応に苦慮しています。
一人暮らしの方など対応はせねばと思いながらも、どこまでしないといけないのかと迷うところも多いですが、笑顔やお礼の声を聞くと嬉しくなります。

・受持ち地区が広く、地区全体を把握できているかと言われればまだ自信がありません…

▽活動をしていて嬉しかったこと
・じっくり話を聞くことで、笑顔になってくれることがあります。
時間をかけて話を聞くことができるというのも
民生委員としてのやりがいではないかと思います。

・地区に長く住んではいますが、町外で仕事をしていました。
活動を通して顔見知りが増え、広く・浅くの関係性の重要さを改めて感じています。

・月2回子どもたちの見守りを行っています。
子どもたちと顔なじみになり、顔を見かけると手を振ってくれたり、声をかけたりしてくれることも増えました。

・委員をと言われた時にはどうしようかと悩んで受けました。
大変なこともありますが、地域の方々に喜んでいただけて、やりがいもあります。

・最初は訪問しても「帰れ!」と言われることもありましたが、徐々に打ち解け、
笑顔で会話をしてもらえる関係性になりました。

・一人暮らしの方や高齢者宅を訪問して
「顔を見ると元気が出る!」と言われたときは嬉しかったです。

■今回お話を伺った民生・児童委員の皆さん(五十音順)
本紙を参照ください

■身近な相談相手として
「法律に基づいて」や「非常勤の地方公務員」と聞くと少しかしこまった固い印象を受けますが、実際には一人の住民という立場で、私たちのすぐ近くで活動をしているのが民生・児童委員です。
「この活動をしていると、地域に自分の身内が増えたように感じる」という言葉も聞かれました。自分の近くにはそう思ってくれる、いざというときに相談できる存在がいるという安心感は大きいものです。生活の中でふと「困ったこと」に遭遇した時には、民生・児童委員の存在を思い出し、相談をしてみてはいかがでしょうか。

※お住まいの地区の民生・児童委員が分からない場合などは福祉課【電話】0965-52-5852までお尋ねください。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

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