暮らし・健幸ー保健ー

17／26

■冬はヒートショックに注意しましょう　温度調整など対策を
寒い日が続きます。お風呂や温泉が癒やしの時間になっている人も多いと思われます。ところが、癒やしの時間でも一歩間違うと「ヒートショック」を引き起こし、命の危険にさらされることもあります。
ヒートショックとは、気温の変化が原因で急激に血圧が上下し、心臓や血管に異常が起こることを言います。ヒートショックは、暖房の効いた暖かい部屋から寒い部屋に移動して脱衣し、お風呂の浴槽に入ったときなどに起こります。暖かい部屋から寒い部屋に移動したときには、寒さに対応するために血管が収縮して血圧が上がります。お湯を張った浴槽に入ると、体が急に温まるため、血管が拡張して血圧が下がります。特に10度以上の温度差がある場所は危険とされていて、お風呂以外でも温度変化のある場所では注意が必要です。
ヒートショックを予防するには、血圧が乱高下しないように温度差をなるべく無くし、体に負担の少ない入浴方法を心がけることが大切です。11～2月がヒートショックの好発時期。ヒートショック対策をし、安全にお風呂や温泉を楽しんでください。

▽影響を受けやすい人
ヒートショックは65歳以上の高齢者や、高血圧・糖尿病・肥満・不整脈などを指摘されている人が影響を受けやすいと言われています。一番風呂が好き・熱いお湯の風呂が好き・長湯が好きという人も影響を受けやすいため注意が必要です。ほかにも、飲酒後の入浴は特に注意が必要です

▽予防のポイント
・脱衣所と浴室を温めて温度差を少なくする
・お風呂に入るときには、かけ湯をする
・急に立ち上がらず、ゆっくりとお風呂から出る

看護師　黒木明美