■外国人と人権 共存への第一歩は互いを認め合うこと
▽本当に人権に国境はない?
外国人は文化・生活習慣・言語・宗教など日本人と違うことが多いため、私たちは先入観や偏見をもって接してしまうことがあります。
特定の民族や国籍の人々を攻撃・脅迫・侮辱する発言や言動=「ヘイトスピーチ」が大きな社会的問題となっている近年。地球上のすべての人の人権を大切にし、違いを認め、互いを尊重し合い、誰もが幸せに暮らせるまちをつくることが望まれています。
▽外国人に起きている問題
職場:
・就職のときなどで、本人の能力や適性よりも国籍で判断されることがある
・働く場所や期間が一定でない、賃金が安いなど、就労の形態や条件で不利益な扱いを受けている人がいる
学校:
・日本語指導を必要とする児童生徒が増えている
・外国人には、子どもを小・中学校に通わせる義務がないため、学校に通えない子どもが出てくる可能性がある
※外国人であっても日本の義務教育を受ける権利があります
地域社会:
・言葉や習慣などの違いから、アパートなどへの入居のときに不当な扱いを受けてしまうことがある
・言語が分からないことで、さまざまなサービスの存在を知ることができないことがある
▽私たちが心がけること
・外国人に対する誤解や偏見に基づく予断をなくして、互いに尊重し合う意識を高める
・外国人の宗教・習慣・文化を理解して外国人が持つ価値観や生活習慣などの多様性を認め合う
「私たちも海外へ一歩踏み出せば外国人」ということを考えると自ずと振る舞い方が見えてくるのではないでしょうか。互いに認め合うことが共存への第一歩となります。
地域人権教育指導員 窪田龍記(たつき)
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