■人権と災害 災害意識とともに人権意識を高めましょう
▽災害意識は高まっていますが…
東日本大震災以降、各地で大きな災害が発生しています。先日も日向灘を震源地とする地震が発生したばかりです。県内でも地震や豪雨で甚大な被害を受け、創造的復興が進められています。最近では、皆さんの防災意識も高まり、地域や自宅で、さまざまな取組が進められていると思います。本町でも備蓄品の整備や防災・減災の取組を進めています。
もし大災害が発生すれば、家屋の倒壊や火災・電気・ガス・水道・通信・交通などのライフラインの寸断など、命に危険が及び、食料や水の確保、医療的ケア、安全の確保などが急務となります。
▽人権問題への対応
災害は私たちの生活に大きな負担をかけます。親しい人が犠牲になったり、不安を抱えたまま避難することは、とてもつらいことです。普段の生活では感じたことのない大きな不安やストレスを感じることで、人を大切にする気持ちが薄らぎ、高齢者や障がいのある人、女性、子ども、外国人、妊産婦、病気の人などへの配慮が行き届かず、さまざまな人権問題が発生することがあります。あるいは、不確かな情報や根拠のないうわさなどに惑わされ、心ない言動が拡がってしまうこともあります。
私たちは、日ごろから互いを思いやり、周りの人を大切にする心を持って支え合い、災害が起きたときにどのような行動をするべきかを考えておくことが大切です。地域において「人と人とのつながり」を強めておくことも大切です。
「災害」と「人権」は切り離すことはできません。人権意識を高めることも「災害への備え」の一つといえるのです。
地域人権教育指導員 窪田龍記(たつき)
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