◆乳がんから身を守るために
・熊本市立熊本市民病院
乳腺・内分泌外科 科長 竹下 卓志
今回は、年々増加している乳がんの早期発見について、専門医に聞きました。
◇乳がんとは?
乳がんは日本人女性で最も多いがんで、毎年約10万人の方が新たに乳がんと診断されています。乳がんになる方は年々増えており、現在は女性の9人に1人が乳がんになるといわれています。日本人女性の乳がんの発生年齢は40代前半と60代後半にピークがあり、働き盛りの時期やこれからの人生を楽しむ時期に多く発生します。
◇乳がんを早く見つけるためには?
乳がんを早く見つけるには検診を受けることが重要で、40歳からは定期的にマンモグラフィ(乳房専用のX線検査)による乳がん検診を受けることが勧められています。しかし、日本では乳がん検診を受けている人の割合は約45%にとどまり、欧米の80%以上に比べると低いのが現状です。また、乳がん検診に加え、自己チェックも大切です。月に1回は乳房にしこりがないか、乳汁が出ていないかなど、自分で確認する習慣を身につけてください。
◇乳がん検診を受けるには?
乳がん検診は、熊本市をはじめ多くの市町村で行われています。お住まいの市役所・区役所や役場の健康相談窓口に問い合わせて、検診の日程や場所を確認してください。
◇気をつけることは?
乳がんは、早期に発見して適切な治療を行えば、治る可能性が高い病気です。乳がん検診で異常を指摘された場合、あるいは自分で何か気になる症状がある場合は、すぐに乳腺外科の専門医療機関を受診してください。
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