地域おこし協力隊 種子島 奈里
地域で暮らす〝飼い主のいない猫〟に対して「何かしてあげたい」と思う人、「迷惑だ」と思う人…色々な価値観があると思います。今月は、猫との共生を目指して「地域猫活動」に取り組む方にお話を伺いました。玉名の猫たちは、どうしたら幸せに暮らせるのでしょうか…。繁殖期のピークを迎える前に〝犬派・猫派〟の垣根を越えて、一緒に考えてみませんか?
■さくら耳
メス猫は生後半年で子猫を生めるようになり、一生で約匹生むと言われています。猫は繁殖力の高い動物です。
子猫が生まれない一番確実な方法は、不妊・去勢手術を施すことで、これを進めることは「TNR」「地域猫活動」と呼ばれています。
[T]RAP(捕獲)
[N]EUTER(不妊手術)
[R]TURN(元の場所に戻す)
手術を終えた証として、耳を桜の花びらのような字にカットし、その猫は「さくら猫」「地域猫」と呼ばれています。手術することで、次の世代は残せませんが望まない繁殖から猫を守ります。
TNRは、一代限りの猫の命を大切にしていこうという考えです。
■地域で暮らす大切な〝命〟
(222ねこプロジェクトで地域猫活動に取り組む 小島早紀子さん)
玉名を代表する繁華街に野良猫がいること、猫の交通事故や殺処分の多さに危機感を抱きました。「何かできないか」と去年3月から地域猫活動をしています。これまで50匹以上をTNRして100匹以上譲渡しました。たった一人でスタートした活動も、仲間や募金箱設置店が増え、協力者の支えによって継続できています。いま一番感じていることは、猫好きな人だけが行動しても、繁殖スピードには到底勝てないということです。猫が好きな人は「不幸な猫が減るように」、猫が苦手な人は「猫が増えないように」手を取り合って、玉名全体でさくら猫を優しく見守っていきたいです。
◆飼い主のいない猫の避妊去勢手術は費用の一部が補助されます
避妊・去勢手術には、1匹あたり1~3万円の費用が必要ですが飼い主のいない猫に対する手術費用が一部補助される制度があります。詳しくは、有明保健所(【電話】0968-72-2184)にお問合せください。
◆募金にご協力ください
市内約50か所に募金箱を設置し「222ねこプロジェクト」専用銀行口座も開設しています。猫とヒトが幸せに共生できる町づくりに向けて、協力お願いします。
*お問い合せは、インスタグラム222neko.projectで検索
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