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地方独立行政法人 くまもと県北病院だより Vol.27

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熊本県玉名市

■もしものときの人生会議~あなたが大切にしたいもの~
くまもと県北病院 緩和ケア認定看護師 神田尚代(かんだひさよ)
社会福祉士 永田恵里香(ながたえりか)

くまもと県北病院は熊本県の指定を受けたがん診療連携拠点病院で、受診の有無に関わらず利用できるがん相談支援センターがあります。治療のこと、治療費のこと、セカンドオピニオンなどのさまざまなご相談を受けています。また、がんの治療を受けている人、そのご家族の集いの場であるがんサロンを行っています。
皆さんは、緩和ケアという言葉をご存知でしょうか?緩和ケアとは「生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者とその家族の生活の質を、痛みやその他の精神的、心理社会的、スピリチュアルな問題を早期に見出し評価を行い適切に対応することで、苦痛を予防し和らげることを通じて向上させるアプローチ」のことを言い、緩和ケアは診断を受けた直後から始まります。
もしものとき、人生の最期に皆さんが大切にしたいことは何でしょうか。4人のうち3人が命の危険が迫った状態になると、これからの医療やケアなどを自分で決めたり、望みを人に伝えたりすることができなくなると言われています。
誰にでも命に関わる大きな病気やケガをする可能性があります。元気なうちから、自分の思いや考えを周りに知ってもらうことが大切だと感じていただけるかと思います。
2019年の統計によると、平均寿命と健康寿命には、男性で8.73年、女性では12.7年、差があると言われています。そのことから、平均寿命は延びても、誰かの手を借りて長生きしているというのが現状となります。このような統計からも、元気なうちから今後のことを考えておくことが重要だと思われます。病院でも患者さんが「大切にしたいこと」を踏まえ、治療、療養方法を患者さんご家族などと医療者で検討し話し合いを繰り返していきます。このような話し合いのことを人生会議と呼んでいます。皆さんも何を大切にしたいか、皆さんの大切な人と語り合ってみてください。

問合せ:地方独立行政法人くまもと県北病院
【電話】73-5000

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