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特集「災害に備える」1

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熊本県球磨村

■災害に備える
防災の基本は「自助・共助・公助」です。このうち、公助は行政・消防・警察などが行う救助・援助活動を指し、住民の安全確保に取り組みます。しかし、災害が起こるとそれらの機関が被災したり、道路などのインフラ機能が寸断されたりと十分な支援が行き届かなくなったりすることが想定されます。命を守るためには、自分自身で災害に備えることや早めの避難を行う「自助」、地域住民同士で協力して助けあう「共助」の取り組みが何よりも重要です。
災害はいつ、どのようなタイミングで起こるか分かりません。被害を少なくするためには、地域で協力して災害に備えることが重要となります。自分の身は自分で守ることができるよう、いざという時の備えをいま一度見直してみましょう。

◆明るいうちに、動けるうちに、防災無線が聞こえるうちに
「数十年に一度の豪雨」が発生しやすい7月上旬がことしも近づいています。この時期、全国のどこかで水害や土砂崩れが発生し、過去5年間の死者・行方不明者は400人以上です。
球磨村では、夜間に大雨警報の可能性が高くなった場合、夕方の明るいうちに高齢者等避難を発令し、要支援者(65歳以上の高齢者や障害者、村長が必要と認める者)など、避難に時間がかかる人に早めの避難を呼びかけています。令和2年7月豪雨災害において、村では犠牲になられた25人のうち、要支援者は24人です。
夜中、豪雨の中の避難は危険を増大させます。避難が必要な場所にお住まいの人は、高齢者等避難が発令されたら、「明るいうちに、動けるうちに、防災無線が聞こえるうちに」安全な場所に避難してください。
気象庁は、5月27日から、線状降水帯の半日前予測を、これまで九州北部地方としていたものを県単位とし、より正確な気象情報を提供するようにしましたが、現実問題として、梅雨末期の気象予報には限界があります。令和2年7月3日の夕方、気象庁は熊本県内の24時間雨量の予想を多いところで200ミリと予想しました。
しかし、実際には県内の複数地点で400ミリ以上の雨が降り、4日未明になって大雨特別警報を発表し、球磨川が氾濫、逃げ遅れが相次ぎ流域では60人以上が犠牲になりました。
役場からの避難情報は、熊本地方気象台の気象予報、球磨川の河川情報、村の地形条件や過去の経験などを踏まえ、総合的に判断して発令します。地震の予測はできませんが、豪雨災害の予測はある程度可能です。役場からの避難情報に従い、行動してほしいと思います。
これから梅雨本番です。「厳重警戒」しましょう。
防災管理官 中渡 徹(なかわたりとおる)

◆安全な場所に避難しましょう
安全な場所は「避難所」だけとは限りません。親戚宅や高台など日頃から避難する場所を確認しておきましょう。

○指定緊急避難場所
村が「高齢者等避難」を発令した時に、主な避難所として開設する施設です。

〔避難所などの名称〕
1 さくらドームおよび周辺地域
2 高齢者福祉センター「せせらぎ」2階畳部屋
3 田舎の体験交流館「さんがうら」
4 コミュニティセンター「たかさわ」
5 球磨清流学園南屋内運動場
6 神瀬 神照寺(指定避難所)

○福祉避難所
村が「高齢者等避難」を発令した時に、開設する施設です。要支援者などを優先的に受け入れます。

〔避難所名称〕
1 高齢者福祉センター「せせらぎ」2階個室

◆警戒レベルとは
水害や土砂災害に備えて住民がとるべき行動を知らせるために、村が発令する避難情報や気象庁が発表する防災気象情報を5段階に分けたものです。レベルに応じた行動を、普段から確認しておくことが大切です。
また、防災マップ(ハザードマップ)を活用して、自宅の災害リスクを確認し、避難場所・避難経路を知っておくことも大切です。

○各警戒レベルに基づく、村民と役場の行動基準

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