近年、女性の健康を守るために重要な役割を果たしているのが、子宮頸がんワクチンと子宮頸がん検診です。ワクチン接種でHPV感染のリスクを低減し、検診では早期発見・早期治療により予防することが大切です。
■子宮頸がんとは?
子宮頸がんは、子宮の出口付近である子宮頸部(けいぶ)にできるがんです。日本では、毎年約1万1千人の女性が子宮頸がんにかかり、毎年約2900人が子宮頸がんで亡くなっています。
がんの中でも若年層で発症する割合が比較的高いのが特徴で、25歳から40歳の女性のがんによる死亡の第2位は子宮頸がんによるものです。
■子宮頸がんの原因は?
原因のほとんどは、「ヒトパピローマウイルス(HPV)」というウイルスの感染によるもので、女性の多くが「一生に一度は感染する」といわれています。感染しても、多くの場合は免疫機能などでウイルスは自然に消滅しますが、一部の人では、ウイルスが体に残り続ける持続感染の状態となり、がんになってしまうことがあります。
■子宮頸がんの予防策は?
▽ワクチン接種による予防
予防する上で大きな効果を発揮するのが、HPVワクチンの接種です。日本では現在、小学校6年から高校1年相当の女子を対象に定期接種が行われていて、対象者は公費でワクチンの接種が受けられます。
・キャッチアップ接種について
定期接種の対象だった人の中には、HPVワクチンの公費での接種機会を逃した人がいます。こうした人に、公平な接種機会を確保するため、定期接種の対象年齢を超えて、改めて公費での接種の機会を提供しています。
対象は、平成9年度~平成19年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日)の女性で、過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない人です。今年度でキャッチャアップ接種が終了となりますので、希望する人は早めに接種してください。
・ワクチンについて
現在、定期接種として使用できるワクチンは、下記の表の3種類です。基本的に、どのワクチンも半年~1年の間に3回接種します。1回目に接種したワクチンをできる限り2・3回目も接種してください。
・検診による予防
HPVワクチンによる感染予防に加え、20歳以上の人は2年に1回の子宮頸がん検診を定期的に受け、早期発見に努めることが重要です。ワクチンでは防げない種類のHPVがあることやHPV感染以外の原因によるリスクもあるためです。
検診では子宮頸がんになる手前の状態である前がん病変(異形成)も調べることから、予防としての効果も期待できます。
市では複合健診や医療機関での個別検診を受けることができます。対象者には5月に健診申込書が届きますので忘れずに申し込みをしてください。
子宮頸がんやワクチンについての詳細は厚生労働省のホームページをご覧ください
▽定期接種として使用できるワクチン
問合せ:健康推進課健康推進係
【電話】0968-25-7219
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