■[人権(じんけん)]人権作文集「地鳴」に込められた思い
高森町では、毎年、町内の幼稚園・保育園、小・中・義務教育学校、そして高森高校の子どもたちによる人権作文集「地鳴」の作成に取り組んでいます。今から46年前、(あらゆる差別に対して心の底から怒り、すべてのものを揺り動かす力となってほしい)という願いを受けて誕生した「地鳴」は、その熱い思いを脈々と受け継ぎ、今年も、第46集として発刊することができました。作成に携わっていただいた全ての皆様に、深く感謝申し上げます。
さて、本文集には、友だちとの毎日のかかわりの中で思ったことや感じたこと、或いは、家庭内での家族との会話やお手伝いなど、くらしの中での発見が生き生きと綴られています。また、綴りの合間には、子どもたちの温かい思いや願いが込められた、人権に関する絵・版画・習字などが掲載されています。
1つ1つの作品のどれをとってみても、その背景に、子どもたちを支える多くの「仲間」、「家族」、「先生方」の姿が浮かんできます。豊かな感性は、子どもたちが成長する中で独ひとりでに身に付くものではなく、これら多くの「人」とのかかわりを通して培われるものであることを、「地鳴」の作品を通して確信することができました。
今、世界には、子どもたちが自由に発想し、自らの言葉で表現し、自らの意思で行動していくことの厳しい国々があります。また、戦争や貧困により笑顔や感性を奪われている子どもたちも多くいます。目の前の子どもたちを取り巻く私たち大人は、人権と平和の尊ばれる社会を守り、その大切さを世界に訴え、次世代に繋いでいく責任があると感じています。
今年も、町当局のご協力のもと、「地鳴」を町内全戸に配布することとなりました。子どもたちの生の声、生き生きした姿を、町民の皆様にお届けできることをうれしく思います。
子どもたちの思いが詰まった人権作文集「地鳴」が、各家庭や職場で読まれ、教育施設などの学びの場で活用されることを通して、「互いの人権を尊重し、支え合える、人にやさしいまち」の実現に向かう一助となることを願っています。
問合せ:高森町教育委員会 社会教育係
【電話】0967-62-0227
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