令和6年能登半島地震からの復興に向けて、茶谷市長と市民の皆さんが顔を合わせて意見を交わし、七尾の未来を共に考える「七尾オープンミーティング」を全7会場で開催しました。
皆さんからいただいた意見は、復旧・復興への指針として策定を進めている「七尾市戦略的復興ビジョン(仮称)」に反映します。
■復興ビジョンの4本柱
七尾市戦略的復興ビジョン(仮称)は、ハード・ソフト両面で災害に強いまちづくり、地域資源を活かしたなりわいの再建と創造、ヒト・モノ・カネの流れの回復と創出、まちの持続を支える次代を担うひとづくりの4つの柱を軸に、市民の生活再建やインフラの復旧、市内産業の早期復旧・復興を目指します。
策定にあたっては、第2次七尾市総合計画におけるまちづくりの基本理念を前提に、県が定める「石川県創造的復興プラン」との整合性を図りつつ、「新たな七尾版総合戦略」の内容を含んだものとします。
▽七尾市戦略的復興ビジョン(仮称)4つの柱
01.ハード・ソフト両面で災害に強いまちづくり
02.地域資源を活かしたなりわいの再建と創造
03.ヒト・モノ・カネの流れの回復と創出
04.まちの持続を支える次代を担う人づくり
■発災から6カ月の振り返りと七尾の未来
オープンミーティングは2部構成で、第1部では「これまでと現在」をテーマに発災から現在までの振り返りが行われました。
参加者は5人程度のグループに分かれ、当時の状況や思いなどを語り合い、グループごとに書き出して発表しました。挙げられたのは、断水や物資の確保、避難所生活の難しさなどのほか、子どもたちのケアの必要性を訴える声もありました。
また、生活の再建・産業の復旧が進まなければ人口の流出につながると将来を危惧する意見やみんなで復旧・復興、地域で一緒に考えるといった言葉もあり、参加者の一人一人がこれからの七尾を思い、率直な意見を出し合いました。
第2部では、第1部での振り返りも踏まえて「震災を七尾の未来へどうつなげるか」を、参加者と茶谷市長が語り合いました。
茶谷市長と共に車座になった参加者は、復興ビジョンの4つの柱の中から最も興味のあるテーマを選択し、それぞれの意見を提案しました。地元企業が能登の特色を出して頑張っていけるような支援や市外に二次避難した人が戻ってこられるような体制づくりといった内容のほか、交流人口・関係人口の拡大や能登が誇る里山里海の復興、震災での経験を踏まえての防災対策など、参加者からさまざまな意見が寄せられました。茶谷市長は一つ一つの意見に対し自らの考えを述べるなど、活発な意見交換の場となりました。
■創造的復興に向けて
オープンミーティングを終えた参加者からは「茶谷市長や市民の皆さんの声を直接聞くことができて良かった」「七尾を愛している人の熱気を受けて元気が出た」といった感想や「市長に丁寧に答えてもらった。将来の七尾が楽しみ」「地震を機に、子どもたちがずっと住み続けられるまちになってほしい」といった期待の声が上がりました。
市では、オープンミーティングでのさまざまな意見に加え、外部委員会で審議いただき、今年12月を目標にビジョン策定を進めます。
七尾の戦略的復興に向けて、引き続き市民の皆さんと共に取り組んでいきます。
■参加した皆さんからのご意見(抜粋)
・防災士の育成と活用が必要
・里山里海は能登の武器なので、復興を優先的にしてはどうか。
・子どもの遊び場整備など、子育て世代が暮らしやすいまちに。
・空き家や空き地を活用する際の支援を手厚くしてはどうか。
・住む場所が足りていないと思うので、どう整えていくか。
・外国人旅行客の受け入れ態勢を整えて関係人口の拡大を。
・七尾の魅力は何か。震災を機に見直して作り直すのも一手。
・おおらかで丁寧な、七尾らしい教育に期待
・仕事がないことが課題。地元企業がチャレンジできる支援を。
・公費解体でできた空き地を防災緑地にしてはどうか。
・関係人口や移住定住の促進のため、市出身者への働きかけの強化を。
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