加賀市の保育ビジョンのスローガンです。「0歳の子どもに「教育」ってどういうこと?」「保育園は子どもを預かる施設じゃないの?」こんな疑問にお答えします。
■乳幼児教育の重要性
▽脳発達で最も重要な時期は0~5歳!
乳幼児期は、脳発達の「感受性期」と言われ、脳発達において環境の影響を受けやすく、生涯にわたるウェルビーイング向上にとって、特に重要な時期です。
「何もできない乳児」ではなく、できるために脳の内側を整え、様々な準備を積極的にしている最中なのです。
▽重要なのは学びのプロセス
乳幼児教育とは、子どもたちが遊びや日常的な活動を通じて学びを深めていくことを指します。保育者が、文字や数字を教えることもありますが、形式的な学習というよりは、生活や自然との関わりを通じて言語や数の概念に触れる形が主流です。子どもの好奇心や自発的な学びが重視され、遊びや体験を通じた学びのプロセスが乳幼児教育の中心になります。
■ジェームズ・ヘックマン教授による幼児教育に関する研究
ノーベル賞受賞者
世界的にも注目!
「就学前教育は後の人生に大きな影響を与える」「幼少期に非認知能力を高めることが生きる力を育む原動力となる」
■加賀市アプローチ(乳幼児教育の質を高める取り組み)
▽探究を支える6つのアプローチ
子どもたちの興味、関心を起点に学びを進めるため大人たちの思考プロセスを大切にしながら、より良い学びの環境を保障していきます。
・対話(聴くこと・話すこと)
・教育的ドキュメンテーション
・環境は第三の教師
・少人数でのグループ活動
・探究プロジェクト
・インクルーシブな学びの環境
■安心と挑戦の循環
▽乳幼児の育ちには、「安心」と「挑戦」の繰り返しが大切
保育園だけでなく、家庭や地域も含めた「アタッチメント(愛着)」の形成がなければ、「底のないバケツ」のように、全ての教育はそこから漏れていってしまいます。
・豊かな遊びと体験
様々な人や自然・絵本などの環境と出会い興味・関心に応じた「遊びと体験」をすることで外の世界へ「挑戦」
・アタッチメント(愛着)
子どもが不安なときなどに身近な大人が寄り添うことや、安心感をもたらす経験を繰り返すことが、「安心」という土台を築く
■子どもの姿からはじめる
▽自分の力で世界と出会う
子どもたちは、大人とは違う感覚で様々な世界に出会い、「自らの力」で多くの学びを繰り返しています。これは、0歳の子どもが保育園で見せてくれた姿の動画です。まだ、言葉で多くを語らないこの時期に何を感じ、何を学んでいるのでしょうか。
・集中する力
・自ら向かう力
・身体や心や頭、全てを使って探究する力
・驚きや好奇心を持って試す力
※詳しくは本紙をご覧ください。
このクラスでは、春から外に出て砂に触れることを楽しむ子どもの姿がありました。暑い日が続く夏の日に、子どもが安全で、また安心できる環境の中で砂に触れる機会を作りました。「砂の音が変わることを楽しんでいるのかな?」「手の角度、広げ方を変えながら砂の落ち方を試しているのかな?」「タライのふちに砂をのせたいのかな?」子どもの姿からこのような気付きが生まれます。これを起点に、保育者同士は対話を重ね、次の保育に繋げていきます。これまでも大切にしてきた「学びのプロセス」をさらに豊かにしていくことで、保育ビジョンを進めています。
問合せ:子育て支援課
【電話】0761-72-7855
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