■ KAM 能美市九谷焼美術館|五彩館|
◆九谷五彩と五彩館
九谷焼の特徴は呉須(ごす)と呼ばれる寒色系の黒色で線描き(骨描き)し、紺青・朱赤・紫・緑・黄の五色の絵具を厚く盛り上げて塗る彩法です。これを「九谷五彩」といいます。
|五彩館|は、その伝承の色彩にちなんで五彩の各色の壁を持つ5つの展示室で構成されています。
▽紺青の間 Prussian Blue Room
五彩手、青手様式の色絵九谷を中心に展示しています。古九谷に始まり、吉田屋窯、若杉窯、蓮代寺窯、松山窯などの江戸後期から明治にかけての名品から、現代の巨匠まで一堂に会す作品群は圧巻です。
▽朱赤の間 Vermillion Red Room
能美市佐野の地に赤絵細描の技術を定着させた斎田道開の作品や、多くの後継者を育て、九谷焼の大量生産の道を切り拓いた九谷庄三、ジャパンクタニと呼ばれた貿易九谷など、今でも能美市で脈々と受け継がれている赤絵九谷を中心に名品の数々を展示しています。
▽紫の間 Purple Room
特別展や個展、団体展などを展示する企画部屋室です。これまで、笠間竹雪(かさまちくせつ)のような郷土出身の名陶工から、現代の女流作家に至るまで数々の展覧会を開催してきました。この《紫の間》と《緑の間》は連絡口で直接つながっているため、出品点数が多い場合、同一テーマで両部屋同時開催の展示も行います。
▽黄色の間 Yellow Room
九谷焼の伝統的な画風や、制作工程を詳しく紹介し、道具や筆、下絵や図案の展示をメインに、貴重な図書の閲覧・映像視聴コーナーなどもゆったりとしたスペースで椅子に座りながら鑑賞することができます。エレベーターは2Fのこの部屋に直結しています。
▽緑の間 Green Room
《緑の間》には、床の間のしつらえが再現してあり、趣のある展示が可能です。
▽ミュージアムショップ Museum Shop
これまでに開催された展覧会の図録のほか、|五彩館|が所蔵する古九谷などの名品を紙皿にプリントしたユニークな商品など、限定オリジナルグッズを多数販売しています。
■ KAM 能美市九谷焼美術館|五彩館|
〒923-1111 能美市泉台町南56(【電話】58-6100【FAX】58-6086)
開館時間:9時~17時(最終入場16時30分)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日代休)、年末年始(12月29日~1月3日)、展示替えのため臨時休館の場合あり
入館料:
・個人 大人430円、75歳以上320円、高校生以下無料
・団体 大人370円、75歳以上320円(20名以上)
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